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ハシジロアビ(Gavia adamsii)の分類 アビ科(Gaviidae)
ハシジロアビ(Gavia adamsii)の概要 アビ属(Gavia)

ハシジロアビ(Gavia adamsii)

近危急種 (NT or LR/nt)

【IUCN】現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

【 学名 】
Gavia adamsii (G. R. Gray, 1859)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:75~95 mm
・翼長:360~400 mm
・跗蹠:86.5~96 mm
・尾長:64.5~79 mm
・卵:長径 80~95 mm×短径 53.2~66 mm  平均長径 89 mm×短径 56.9 mm

参考文献

最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

分布

全北区。北半球のタイガからツンドラ地帯に分布し、内湾や湖沼の岸で繁殖する。

冬はやや南下し、冷温帯の沿岸で越冬する。冬に北日本の太平洋沿に渡来するが数は少ない。

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分類学的位置付け

アビ科

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最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雌雄夏羽】
頭部は黒色で、暗緑色の金属光沢があり、光線の具合では紫色の金属光沢を発する。

頸は黒色で、紫色の金属光沢があり、前頸には上下に白色の縦斑からなる横帯が2つあるが、上下の横帯共前方が幅広くて明瞭であり、後方ほど幅が狭くて不明瞭である。

肩羽・背は金属光沢がある黒色で、各羽の先端には白色の大きな斑が2~4個くらいまであり、前背の斑は丸くて小さい。

胸・腹は光沢ある純白色、胸側は黒色で白色の縦斑があり、脇は黒色で、白色の丸い斑がある。

腰・上尾筒は光沢ある黒色、下尾筒の先端の部分は黒色、基部は白色で、肛門付近には黒褐色の1列の斑がある。

下雨覆・腋羽は白色で、黒色または黒褐色の軸斑がある。

風切羽は黒色、次列風切の内側のものおよび三列風切には白色の丸い斑がある。

大・中・小雨覆は黒色で、白色の丸い斑がある。初列雨覆・小翼羽は黒色である。尾は黒色で18枚ある。

嘴色は黄白色で、先端は象牙色、基部は黒色を帯びている。虹彩は暗赤色または赤褐色。

脚色は外側と外趾は黒色、内側と中、内趾は青灰色または肉色、蹼膜は暗褐色で中部は肉色。

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最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

成鳥の冬羽に類似するが、頭上・後頭・後頸などは成鳥より淡色で、灰色を帯びている。

体の上面の各羽縁は成鳥よりも淡色で、鉛灰色を呈する。嘴は小さい。

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最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

生態

生息環境

大洋や海湾などに生活する。

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最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

食性

水に潜って主に魚類を捕えるが、水生昆虫、カニやエビなどの甲殻類、沿岸域ではイカなども餌にする。

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最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

鳴き声

ガアー、ガアー、ガアー、ホフュー、フューなどと激しい声で啼くが、冬期はほとんど啼かない。

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最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

特徴的な行動

5~6月に湖岸の草地に草や海藻で巣をつくり、2卵を産み、雌雄交替で抱卵する(Cramp & Simmons, 1977)。

雌雄共同で雛に給餌する。冬は1羽か小群で生活する。

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最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

種・分類一覧