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- オナガミズナギドリ(Puffinus pacificus)について
オナガミズナギドリ(Puffinus pacificus)
- 【 学名 】
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Puffinus pacificus (Gmelin, 1789)
基本情報
- 大きさ・重さ
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・嘴峰:37~41.5 mm
・翼長:276~302 mm
・跗蹠:46~50 mm
・尾長:127~146 mm
・卵:長径 55.3~72.5 mm×短径 40~44.5 mm 平均長径 62.9 mm×短径 42.3 mm 重量 62.2 g
参考文献
最終更新日:2020-07-22 キノボリトカゲ
- 分布
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太平洋とインド洋の熱帯・亜熱帯に分布し、この地域の島々で繁殖する。
日本では小笠原諸島の西之島、硫黄列島の北硫黄島・硫黄島・南硫黄島でコロニーをつくって繁殖する。
繁殖期にはその近海で見られるが、本州近海には少なく、伊豆諸島や相模湾などにときどきやってくるにすぎない。
日本海ではめったに見られない。
参考文献
最終更新日:2020-07-22 キノボリトカゲ
形態
- 成鳥の形質
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【雄雌】
額・頭上・後頭・頸は煤けた褐色、頬・腮・喉は白色である。
肩羽・背・腰・上尾筒は煤けた褐色で、肩羽と背の中央の各羽には淡色の縁がある。
胸・腹は白色、胸側と脇には煤けた褐色の横縞様の斑紋がある。
下尾筒は白色で、先端の部分の各羽は煤けた褐色で、基部に近いほど色が淡い。
風切羽は濃褐色で、初列風切の内弁の基部は白色である。
初列風切の内側のものの羽軸付近および次列風切の羽軸付近は多少銀灰色を帯びている。
大雨覆は濃褐色で、各羽軸付近は多少銀灰色を帯び、各羽には淡色の細い縁がある。
中・小雨覆は濃褐色で、淡色の縁があり、初列雨覆・小翼羽は濃褐色である。尾も濃褐色である。
下雨覆は白色、腋羽は白色で、多少煤けた褐色を帯びている。嘴色は淡灰色、先端は黒褐色。虹彩は暗褐色、脚色は肉色。
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最終更新日:2020-07-22 キノボリトカゲ
生態
- 生息環境
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繁殖地は海岸や島嶼の海沿いに限られ、断崖の上に広がる平坦地、丘陵地、砂丘、砂州などの裸地や草地に巣穴を掘って集団で繁殖する。
また、岩の隙間や樹木や草の密生した斜面に産卵することもある。
生涯のほとんどを外洋ですごすため海岸からは観察できない。
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最終更新日:2020-07-22 キノボリトカゲ
- 食性
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長い滑翔と小刻みなはばたきを交互に繰り返して飛び、飛翔しつつ波間に浮かぶ餌をついばんだり、水面に下りて採食する。
水面に浮いて泳ぎ回り、頭を水中に入れてオキアミなどの甲殻類、イカ類、魚類の海洋動物をとって食べる。
潜ることもでき、水中では翼を使って遊泳して餌を摂る。
採餌は群れて行うことが多く、水面上ではねている魚群を中心に、多くの個体が渦を巻くように飛び上がったり、着水しながら捕食する。
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最終更新日:2020-07-22 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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小笠原諸島では3~4月に島にもどり、6~7月(オーストラリアでは11~12月)に1卵に巣穴に産み、雌雄交替で約50日抱卵する(清棲, 1978)。
孵化後、雛は約14週間で巣立つ(Marchant & Higgins, 1980)。年に1回繁殖する。
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