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- ウミウ(Phalacrocorax capillatus)について
ウミウ(Phalacrocorax capillatus)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Phalacrocorax capillatus (Temminck & Schlegel, 1849)
基本情報
- 大きさ・重さ
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・嘴峰:63~75 mm
・翼長:312~350 mm
・跗蹠:60~68 mm
・尾長:140~150 mm
・体重:2.5 ㎏位
・卵:長径 60~64 mm×短径 37.8~42.8 mm 平均長径 62.5 mm×短径 40.2 mm
参考文献
最終更新日:2020-06-23 キノボリトカゲ
- 分布
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旧北区。サハリン、日本など東アジアの日本海沿岸で繁殖する。
日本では北海道、本州、九州の海岸または沖合の島で繁殖し、冬は全国の海岸にふつうに生息する。
長良川の鵜飼に使われるのは本種である。
参考文献
最終更新日:2020-06-23 キノボリトカゲ
形態
- 成鳥の形質
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ウ科の中ではカワウとともに最も大きい。
日本に分布するカワウは小型の亜種のため、本種が日本産のウ科では最大。
雌雄同色。頸、頭上、後頭、後頸は黒色で藍緑色の金属光沢があり、嘴の周囲から眼の周囲にかけて皮膚が裸出して黄色である。
皮膚の裸出部の外側の顔や喉は白色で、緑黒色の小斑点が散在している。
毎年1月頃には頭上、後頭、頸などに白色の細い紐様の飾羽が多数生える。
背の中央は黒色で、藍緑色の金属光沢があり、その両側と肩羽は緑銅色で、各羽には藍緑色の縁がある。
胸、腹、脇、腰、上尾筒、下尾筒は黒色で藍緑色の金属光沢があり、カワウより全体に緑色勝ちである。
毎年1月ごろには腰の両側に三角形の大きな白色斑紋を生じる。
初列風切、初列雨覆、小翼羽は暗褐色で、多少緑銅色の金属光沢がある。
次列風切、三列風切、大、中、小雨覆は緑銅色で各羽には藍緑黒色の縁がある。
尾は黒色で、各羽の側部には緑銅色の金属光沢があり、羽軸は鉛灰色を呈する。
尾羽の数は14枚である。嘴色、上嘴は黒褐色、下嘴は淡褐色で先端は黒褐色である。虹彩は緑色、脚色は黒色。
参考文献
最終更新日:2020-06-23 キノボリトカゲ
生態
- 生息環境
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岩礁の多い荒海や大洋に面する岩壁の多い海岸に生息し、島嶼、海岸の岩壁や岩礁で集団繁殖する。
岩の上では両脚を交互に出してヨチヨチ歩く。海岸の岩礁など、一定の場所に小群で休息している姿がよく見られる。
繁殖地や止まり場の岩は糞で白くなっているので、生息の有無を確認しやすい。
外観はカワウによく似ているが、生息地は異なり、内陸の淡水、干潟や浅い海にはカワウが、外海の島や波が砕けるような岩にはウミウが生息する。
しかし、大きな川の河口や海岸にはどちらも生息する。
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最終更新日:2020-06-23 キノボリトカゲ
- 食性
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海に潜って主に底生の魚を捕える。水面では身体を低く沈めているため、首だけが突き出ているように見える。
育雛期には、雛の頭を口の中に入れ、食道まで吐きもどした餌をそのまま直接与える。
雛が小さいうちは、流動状の半消化物を少しずつ垂れ流しながら与えるが、成長するにつれて親と同じものを与えるようになる。
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最終更新日:2020-06-23 キノボリトカゲ
- ライフサイクル
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繁殖期は4~7月、4月にコロニーに集合し、年に1回繁殖する。
ほかのウ類と同様、一夫一妻で繁殖すると考えられる。繁殖期には頭の黒色部に白くて細い羽毛が生える。
4月中旬から岩礁上や岩壁の棚の上に、枯れ草や海藻などを利用敷いて皿形の巣をつくる。
1巣卵数は4~5個(清棲, 1978)、あるいは3個(山本, 1967)。雌雄交替で約34日抱卵する(山本, 1967)。
抱卵中も巣材を巣に運ぶ。前胃に餌を貯え、巣にもどってきた番の片方が、雛に与えるのと同じ方法で抱卵中の片方に餌を与える場合もある。
給餌された個体は、餌を与えた個体と抱卵を交替することなくそのまま抱卵を続ける(山本, 1967)。
雛は晩成性で、孵化後約40日で巣から歩き出したり、そばの岩に飛び移るようになる。
雌雄共同で雛に給餌する。雛は頭を左右にユラユラゆらしながら親に餌をねだる。
雛が暑くて苦しそうにしていると、親は雛に水を飲ませるのではなくかなりの量の水を口から吐き出して身体にかけてやる(山本, 1967)。
参考文献
最終更新日:2020-06-23 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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飛翔時には頸を長く前方に延ばし、翼を烈しく羽搏いて飛ぶ。カワウの様に高空を飛ぶことは稀である。
突然危険に出遭うと飛び立たずに潜水し、次第に波間遠く逃れ去って行くことが多い。
岩上では両脚を交互にしてよちよちと歩む。
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最終更新日:2020-06-23 キノボリトカゲ