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ナベコウ(Ciconia nigra)の分類 コウノトリ科(Ciconiidae)
ナベコウ(Ciconia nigra)の概要 コウノトリ属(Ciconia)

ナベコウ(Ciconia nigra)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Ciconia nigra (Linnaeus, 1758)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:171-196 mm
・翼長:492-600 mm
・跗蹠:175-200 mm
・尾長:190-250 mm
・体重:2500-2550 g
・卵:長径 60.3-74.3 mm × 短径 45.2-51.7 mm 平均長径 65.5 mm × 短径 45.2 mm

参考文献

最終更新日:2020-05-20 キノボリトカゲ

分布

旧北区とエチオピア区分布型。

ユーラシア大陸の中緯度地方、アフリカ大陸南部で繁殖し、ユーラシア大陸のものは、冬はアフリカ大陸中部、インド、中国南部に渡って過ごす。

日本にはごくまれに現れる迷鳥かまたは冬鳥である。

北海道から沖縄まで各地に渡来記録があるが、11月から翌年の2月まで、特に九州の記録が多い。

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分類学的位置付け

コウノトリ目 コウノトリ科

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形態

成鳥の形質

【雌雄同色】
額・頭上・後頭は銅色の金属光沢のある褐色、頭側・喉は緑色を帯びた銅褐色で、光線の具合では紫藍光沢を発する。

眼の周囲・眼先・腮は赤色の皮膚が裸出している。

後頸は銅緑色で、光線の具合では紫光沢を呈し、背・肩羽・腰・上尾筒は緑色または銅赤色の金属光沢のある黒褐色である。

胸・腹・脇・下尾筒は純白色である。風切羽・雨覆羽・初列雨覆・小翼羽はすべて緑色または銅赤色の金属光沢のある黒褐色である。

尾も同色である。下雨覆・腋羽は白色。嘴色は暗赤色、虹彩は褐色、脚色は暗赤色、脛羽は白色。

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最終更新日:2020-05-20 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

【雛】
孵化直後の雛は全身に白色の短い綿羽が密生する。

【幼鳥】
成鳥と似ているが褐色部には全く光沢がない。

頭および頸は淡チョコレート褐色で各羽の先にはバフ色小斑があり、背・肩・腰・雨覆・三列風切はオリーブ色を帯びた褐色であり、そのほかの風切と尾は暗褐色である。

下面の白色部は成鳥と同様に白い。この羽衣のときは嘴および脚は帯緑灰色。

【第1回冬羽】
幼鳥は翌年の2月ごろより体羽の換羽をはじめ、夏に至って風切および尾羽をも換羽し、完全な換羽ののち秋に第1回冬羽となる。

この羽衣は成鳥冬羽と全く同様である。

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最終更新日:2020-05-20 キノボリトカゲ

卵の形質

卵は白色で、斑紋を欠く。

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生態

生息環境

コウノトリと違って森林にすむ水鳥で、深い林内の湖沼や河川、水溜まり、湿地などで生活し、樹上に枝を堆積した巣をつくる。

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最終更新日:2020-05-20 キノボリトカゲ

食性

淡水域でドジョウやカワカマスなどの魚類を主要食とするが、カエルなどの両生類、ネズミなどの小哺乳類、昆虫、巻貝類、爬虫類、小鳥の雛なども食べる。

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ライフサイクル

番で孤立して巣を構え、隣の巣とは 1 kmほど離れている(Hancock et al., 1992)。

巣は毎年使い、枯れ枝を泥で固め、蘚類、草、葉などで内張りをする。一夫一妻で繁殖し、1巣卵数は3~4個、両親が交替で抱卵し、32~38日ぐらいで孵化する。

半晩成性で留巣性の雛は親の給餌により育ち、63~71日ぐらいで育つ。

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鳴き声

フィユ、オー、またはホイ、ヨーと啼き、コウノトリの様に上下の嘴を叩き合わせて音を立てることはない。

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特徴的な行動

求愛や交尾などの主要な雌雄関係の行動は巣の上で行う。コウノトリに似たくちばしを上に向けて、くちばしを叩くディスプレイをする。

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種・分類一覧