- 解説一覧
- ヨシガモ(Anas falcata)について
基本情報
- 大きさ・重さ
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・嘴峰:37~48.5 mm
・翼長:雄 232~257 mm 雌 216~245 mm
・跗蹠:32~42.8 mm
・尾長:65~83.5 mm
・体重:雄 547~877 g 雌 521~828 g
・卵:長径 53~58.5 mm×短径 38~41.5 mm 平均長径 56.2 mm×短径 39.6 mm
参考文献
最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ
- 分布
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旧北区。ユーラシア大陸東部のバイカル、ウスリーに繁殖分布し、中国東・南部で越冬する。
日本では冬鳥として、本州、四国、九州で越冬する。北海道では北部や道東部に少数が繁殖する。
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形態
- 成鳥の形質
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頭部は紫色から緑色に変化する金属光沢のある黒色で、後頭の羽毛はのびて長髪のような冠羽となる。
額に白色の小斑があり、喉は白く、黒色の細い帯が1本ある。胸は白色で羽縁の黒色が粗いうろこ模様となる。
背と下面は灰白色で黒色の細かいさざなみ斑がある。上尾筒と尾は黒色で尾の先端は白色。
下尾筒は黒色で両側に白色の三角斑と淡黄色の三角斑がある。
翼は灰色で初列風切は黒褐色、次列風切は緑色の金属光沢のある黒色で上縁と下縁に白色のある翼鏡となる。
三列風切は黒色で白色の羽縁があり、鎌状に長くのびて尾の両側を覆う。
嘴は黒灰色。足は暗灰色。雌は全体に褐色で、上面は暗色。後頭に短い冠羽がある。下面は黄褐色で黒色の班がある。
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生態
- 生息環境
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湖沼、ダム湖、河川、沼沢地、潟湖、干潟、水田などに現れる。
繁殖地では、河川の沖積原、開けた水面や森林内の水面にもいる。また、湿地や沼沢地あるいは林の小さい池や水路を好む。
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最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ
- 食性
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夜間に水田に出て採食する。水面からつまみとることもあるが、くちばしでグチャグチャとこしとることもする。
雑食性だが、主として植物食で、イネ科、タデ科などの種子、マコモや水草の葉・茎・根などを食べる。
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最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ
- ライフサイクル
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繁殖期は6~7月、一夫一妻で繁殖する。番は雛期の前半に解消される。
巣は、水辺の木株や土くれの上の草に覆われたところに、草の葉や茎で皿形につくり、産座に綿毛を敷く。
1巣卵数は6~9個、雌のみが抱卵し、雛は24~25日ぐらいで孵化する。
雄は近くの池などで待機しており、雌が採食に出てくるのを待っている。雛は早成性の離巣性で、雌のみが世話をする。
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- 鳴き声
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雄はピリー、ピリーまたはピュルル、ピュルルと笛の様な声で啼き、群棲するときには互いに鳴き合っている。
雌はグヮッ、グヮッ、グヮッと小声で啼く。
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最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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非繁殖期には群れになる。番の形成は11月ごろから見られ、1~2羽の雌をめぐって雄の2~10羽ぐらいのグループディスプレイが行われる。
雄は頭を伸ばしたり縮めたり、尻や尾羽を上げたり下したりするが、このディスプレイはコガモやオナガガモのそれによく似ており、Anas 属の典型的なパターンである。
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最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ