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- アカハラダカ(Accipiter soloensis)について
アカハラダカ(Accipiter soloensis)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Accipiter soloensis (Horsfield, 1821)
基本情報
- 大きさ・重さ
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・嘴峰:11~14 mm
・全嘴峰:20 mm
・翼長:175~209 mm
・跗蹠:39~44 mm
・尾長:120~147 mm
・卵:長径 33.7~38 mm×短径 29.6~30 mm
参考文献
最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ
- 分布
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旧北区。中国北・東部。朝鮮半島で繁殖し、冬はマレーシア、インドネシア、ジャワ島などのフィリピン以南の東南アジアの各地と、一部の太平洋地域で越冬する。
日本では旅鳥として、秋に九州西部と琉球諸島で見られる。
本種が日本鳥類目録に記載されたのは改訂第5版になってからで、従来は渡りの時期の迷行として、主に琉球諸島南部での記録が残されている珍鳥と考えられていた。
朝鮮半島から日本を経由して南下することがわかったのはつい最近のことで、サシバ、ハチクマの渡りより1カ月早い9月に、長崎県、沖縄本島、宮古島で、100羽以上の群れが巨大な渦巻のように帆翔・旋回する鷹柱や、大規模な渡りが観察される。
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最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ
形態
- 成鳥の形質
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頭から上面は暗青灰色で、外側尾羽には数本の黒帯がある。胸は黄赤褐色で腹は白い。
虹彩は濃い赤紫色。飛翔中は初列風切先端の黒色を除き、翼下面は白い。
幼鳥の喉は淡黄白色、胸以下の下面は淡黄色で胸には太い縦斑があり、腹と脇には太い横斑がある。
雄の虹彩は橙赤色、雌は黄色。
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- 幼鳥の形質
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成鳥に類似しているが喉には褐色の縦斑があり、下喉には灰褐色の中央線がある。
胸には赤錆色を帯びた褐色のハート形の斑があり、腹には同色の横縞が多数ある。
脛羽は白色で、淡褐色の横縞がある。
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最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ
- 卵の形質
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卵は淡青白色またはクリーム色の地に黄褐色、あるいはチョコレート褐色の斑点が少しあるが、斑点は不明瞭なものが多く、ときには無斑または無斑に近いものがある。
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生態
- 生息環境
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繁殖地での生息環境は、平地の農耕地をともなう森林地帯である。
韓国では、水田近くの森林地帯で、周辺をアカマツ、ミズナラ、コナラ、トネリコなどの針葉樹や落葉広葉樹の高木層と、イヌザンショウ、ツツジ類、ハギ類などの低木層からなる二次林がとり巻く環境に多い(鴨川, 1992)。
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最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ
- 食性
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カエル類を主食とし、昆虫、ネズミやモグラなどの小哺乳類、魚類、小鳥類なども捕らえる(元ほか, 1966)。
雛に与える餌は動物質のみで、両生類91.4%、鳥類8.6%で、両生類はカエル、鳥類はダルマエナガが多い(朴ほか, 1975)。
主食のカエル類でも好き嫌いがあり、腹部が赤く、水田の溝や畔に多いスズガエルは、水田においても捕食しないという(鴨川, 1992)。
捕獲方法は、低く飛びながらカエルを足でつかみ上げる方法と、近くにある高さ 5~10 mの木の枝や梢から急降下しながらつかみ上げる方法の2つがある(朴ほか, 1975)。
採食地は、巣から平均 165 m範囲内の水田(Kwon & Won, 1975)や針広混交林内の草地である(朴ほか, 1975)。
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- ライフサイクル
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日本では確実な繁殖記録はない。
ただ、1989年6月に島根県大社町で長廻哲夫氏により1番の交尾・営巣が観察されており(この巣は産卵食前に近隣の伐採により放棄された)、今後繁殖が確認される可能性はある(池長, 1991)。
韓国での繁殖例では、繁殖期は6~8月、コナラ、ナラガシワ、クヌギ、クリ、ハンノキなどの枝に、アカマツ、クヌギ、カラマツなどの枯れ枝を用いて皿形の巣をつくる(Kwon & Won, 1975 : 朴ほか, 1975)。
一夫一妻で繁殖する。1巣卵数は2~5個で、平均4.1個、雌雄交替で抱卵し、抱卵日数は平均19.5日(Kwon & Won, 1975)。
雛は半晩成性で、孵化直後は全身白色の幼綿羽に覆われる。
育雛日数は平均19.4日、雌雄とも雛に給餌する(Kwon & Won, 1975)。
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最終更新日:2020-06-19 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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繁殖期には番がなわばりをもって分散する。
なわばりの範囲は営巣地を中心にして約 2.6 ha(朴ほか, 1975)、また平均 3 ha(Kwon & W-on, 1975)。
採食はなわばりの外で行う(朴ほか, 1975)。
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