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カタシロワシ(Aquila heliaca)の分類 タカ科(Accipitridae)
カタシロワシ(Aquila heliaca)の概要 イヌワシ属(Aquila)

カタシロワシ(Aquila heliaca)

危急 (VU)

【IUCN】絶滅の危険が増大している種

【 学名 】
Aquila heliaca Savigny, 1809

基本情報

大きさ・重さ

・全長:82 cm
・翼開張:175~185 cm

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最終更新日:2020-09-25 キノボリトカゲ

分布

ハンガリー・ギリシャ・ロシア南部からキプロス島・トルコなどで繁殖し、アフリカ・インド北部・中国で越冬する。

秋冬期は日本にも迷行渡来。日本では本州・四国・九州・西表島で記録がある。

原産地はエジプト。

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和名の解説

肩羽の部分が純白なことから。

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分類学的位置付け

タカ目 タカ科

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形態

成鳥の形質

【雄成鳥】
(冬羽)額および頭上の前部は黒褐色、後頭および後頸は淡黄褐色。ただし後頭は赤褐色味あり。

そのほかの背面は黒褐色であるが、上背および上尾筒はかなり他部より淡く、この部分の羽毛の基部には白色の斑点があり、また各羽の先には広い淡色縁がある。

尾は角尾。尾羽の先端は黄褐色、これに続いて尾羽の3分の1の幅の黒褐色帯があり、これより基部は灰色であるが不完全な暗褐色帯数本が現れている。

初列風切は黒褐色であるが、外弁は灰色味があり、内弁基部には白色小斑点がある。

次列風切は多少かっしょくに富んだ暗褐色、三列風切はこれと同様であるが先はバフ白色。

雨覆は暗褐色。頬および全下面は黒尾褐色。ただし下尾筒は暗バフ色で暗褐色の軸斑があり、各羽の先は白い。

脛および跗蹠を覆う羽毛は黒褐色であるが、跗蹠の後面のものは淡い。

嘴形はイヌワシと同様。嘴の色は角黒色で基部は淡い。蝋膜は黄色。趾は鈍い黄色。爪は黒色、虹彩は暗黄褐色。

【雌成鳥】
雄成鳥と色彩は同一であるが、雄よりも大きい。

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幼鳥の形質

【雛】
全体が白色の綿羽に覆われているという。

【幼鳥】
背面はすべて一様に黄褐色であるが、頭・頸・肩および腰の羽毛には褐色の縁がある。

上尾筒は背より淡い黄褐色を呈している。尾は先が赤褐色であるほかはすべて褐色で斑紋がない。

ただし中央対は多少ほかのものより灰色を帯びている。

風切は成鳥のものに似るが、初列風切の先にはバフ色縁がある。

下面は濃い黄褐色であるが、腹・脛および跗蹠はやや淡く、喉には少量のそのほかには粗大な赤褐色羽縁がある。

軟部の色は虹彩が暗色であるほかは成鳥とほぼ同じ。

幼羽より成鳥の羽衣への変化および換羽は明らかではない。

(第2年鳥?)
頭・頸以外の全体の色彩は幼羽よりも遥かに濃い。尾羽は成鳥に酷似する。

翼には2条の顕著な黄褐色線を現わしている。

(第3年鳥?)
全体の色は成鳥とほとんど同様。ただし肩に白斑がないか、または雨覆に白帯ある点が成鳥とは異なる。

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卵の形質

卵殻はやや滑らかで、地色は汚く黄色を帯び、斑紋は少ない。

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生態

生息環境

平原地方または山麓に棲み、高山には棲まない。大抵、樹木が多い地方を好むが、ときには樹木が少ない草地帯にも見ることができる。

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食性

ノウサギ・キジ・ネズミ・ライチョウ・カササギ・カモ・シギなどを捕食。

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特徴的な行動

巣は樹上に営む。巣は数年間使用されることが多い。卵は2個を常とするが、1個または3個のこともある。産卵期は3月末から5月。

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関連情報

その他

「種の保存法」国際希少野生動物種。「ワシントン条約」附属書Ⅰ、「ボン条約」附属書Ⅰ掲載種

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種・分類一覧