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マミジロクイナ(Porzana cinerea)の分類 クイナ科(Rallidae)
マミジロクイナ(Porzana cinerea)の概要 ヒメクイナ属(Porzana)

マミジロクイナ(Porzana cinerea)

【 学名 】
Porzana cinerea (Vieillot, 1819)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:17~22 mm
・翼長:88~98 mm
・跗蹠:27.5~35 mm
・尾長:46~55.5 mm
・卵:長径 28.7~31.4 mm×短径 21.8~22.3 mm

参考文献

最終更新日:2020-08-21 キノボリトカゲ

分布

東洋区、オーストラリア区、旧北区。フィリピン、マレーシア、ニューギニア島、オーストラリア大陸北部、メラネシア、ミクロネシアに分布し、渡りはしない。

7亜種があり、日本には硫黄列島に P. c. brevipes (日本固有亜種)が生息していたが、飼い猫による捕食と湿地の乾燥化により1925年までに絶滅したと考えられている。

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亜種・品種

ナンヨウマミジロクイナ

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分類学的位置付け

クイナ科

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形態

成鳥の形質

【雄雌夏羽】
額・頭上・後頭・後頸は石盤灰色、眼の上には上嘴の基部から眼の上まで白色の短い眉斑があり、眼先から後頭まで石盤灰色の過眼線がある。

眼の下には白色の線が走り、耳羽は大部分が淡灰色で、腮・喉・前頸はクリーム白色、頸側は淡灰色である。

背・肩羽・腰・上尾筒はオリーブ褐色で、各羽には黒褐色の軸斑があり、下背と腰は赤錆色を帯びている。

上胸・胸側・脇は淡灰色、下胸・腹は褐色を帯びた白色、下尾筒は淡赤錆色である。

風切羽は暗褐色で、外弁には淡褐色の縁がある。雨覆羽はオリーブ褐色で、黒褐色の軸斑がある。

尾は中央の1対は黒褐色で、ほかの尾羽は褐色である。嘴色は淡黄色、上縁は赤褐色、会合線の基部には朱色の斑がある。

虹彩は赤色。脚色は暗緑色で、淡灰色の斑がある。

【雄雌冬羽】
額・頭上・後頭は褐色を帯び、頸側は黄味がかった淡赤錆色を帯び、上胸・胸側・脇も黄味がかった淡赤錆色を帯びる。

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卵の形質

卵はクリーム褐色の地に紫褐色と黄褐色との斑点が一様に散在する。

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生態

生息環境

湿地に生息し、硫黄島ではタコノキの林やタマナの林にいたという。

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食性

水生昆虫などの水辺の小動物を捕食する。

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鳴き声

チョッ、チョッ、チョッと強い舌打ちのような声で啼き、時折りキョロロ―と啼くこともある。

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特徴的な行動

現存する別亜種は、草むらに枯れ草などを用いて皿形の巣をつくり、一夫一妻で繁殖する。

1巣卵数は3~7個、雌雄交替で約18日抱卵する。雛は早成性で、孵化後まもなく巣を離れ、約4週間は親鳥とともに家族で生活する(Ripley, 1977)。

非繁殖期は単独あるいは番でいることが多い。

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種・分類一覧