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ヒメクイナ(Porzana pusilla)の分類 クイナ科(Rallidae)
ヒメクイナ(Porzana pusilla)の概要 ヒメクイナ属(Porzana)

ヒメクイナ(Porzana pusilla)

【 学名 】
Porzana pusilla (Pallas, 1776)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:15~17 mm
・翼長:81~92 mm
・跗蹠:25~30 mm
・尾長:43~47 mm
・体重:雄 40~56 g 雌 27~48 g
・卵:長径 26~30.7 mm×短径 19.1~21.8 mm  平均長径 28.1 mm×短径 20 mm

参考文献

最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

分布

旧北区、エチオピア区、オーストラリア区。

ユーラシア大陸の温帯、アフリカ大陸南部、マダガスカル島、オーストラリア大陸、ニュージーランドで繁殖し、ユーラシア大陸のものはアフリカ大陸北部、アジアの熱帯に渡って越冬する。

日本では本州、四国、北海道で少数が繁殖し、一部は本州、九州で越冬するが数は少ない。本州中部以南では、春と秋に通過する。

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分類学的位置付け

クイナ科

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形態

成鳥の形質

【雄】
額の中央、頭上・後頭・後頸までは赤錆色を帯びたオリーブ褐色で、各羽には黒褐色の軸斑がある。

額側から眼の上まで淡灰色の眉斑があり、眼先から眼の後方まで赤錆色を帯びた褐色の過眼線がある。腮・喉は白色である。

肩羽・背・腰・上尾筒は赤錆色を帯びたオリーブ褐色で、各羽には黒色の軸斑があり、羽縁近くには白色の小斑と小点がある。

胸・腹は淡灰色で、胸側の各羽には赤錆色を帯びたオリーブ褐色の縁があり、下腹と脇・下尾筒は黒褐色で白色の横縞が多数ある。

下雨覆・腋羽は黒褐色で、白色の横縞が多数ある。

初列風切は褐色で、第1羽の外弁には白色の縁がある。

次列風切は褐色で、各羽端には白色の小斑がある。三列風切は細長い形で初列風切との差は 10 mmくらいである。

色は背と同様である。小雨覆は赤錆色を帯びたオリーブ褐色、初列雨覆は褐色、小翼羽は褐色で、先端には白色の小斑がある。

尾は黒褐色で、赤錆色を帯びたオリーブ褐色の縁がある。

嘴色は暗オリーブ色、上嘴の基部と下嘴は草緑色。虹彩は暗赤色、脚色は淡オリーブ褐色または淡褐色。

【雌】
雄に酷似しているが、腮・喉は白色、胸は灰白色である。

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最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

【雛】
孵化直後の雛は全身に黒色の長い幼綿羽が密生し、頭上、喉、体の上面は緑色の金属光沢が強く、体の下面は光沢が弱い。

【幼鳥】
眼の上には赤錆色を帯びた黄褐色の眉斑がある。体の上面は成鳥と同様である。

喉の両側は赤錆色を帯びた淡褐色である。

体の下面は汚白色で、下腹には褐色の太い横縞があり、脇は白色で、黒褐色の太い横縞がある。

嘴色は褐色褐、下嘴の基部は緑色。虹彩は淡褐色、脚色は褐色を帯びた肉色。

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卵の形質

卵は黄土色、クリーム褐色または、緑色を帯びたクリーム褐色の地に黒褐色の斑が一面に密在し、全体として黒褐色の外観を呈する。

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生態

生息環境

湖沼、河川、水田、湿地などのヨシや水草の茂った水辺を好む。

警戒心が強く、すぐヨシの中に潜行してしまうため姿をみる機会はまれである。

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食性

昆虫類の鞘翅目、双翅目(例えば蚊の幼虫)、毛翅目などを主食としているが、そのほか軟体動物の小貝類や植物の種子なども食物とする。

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鳴き声

ピョッ、ピョッ、ピョッ、ピョッ、ピヨ、ピヨ、ピヨ、ピヨと啼く。

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特徴的な行動

年に1~2回、一夫一妻で繁殖する。繁殖期にはヒクイナに似た声で啼くという。

草むらに枯れ草などを用いて、雌雄共同で皿形の巣をつくる(Cramp & Simmons, 1980)。

巣は分散して分散することから、番はなわばりをもつと考えられるが詳細は不明。

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その他生態

5~8月に6~8卵を産み、雌雄交替で14~16日抱卵する(Cramp & Simmons, 1980)。

雛は早成性で、孵化後まもなく巣を離れ、約35日で飛べるようになるが、その前に独立する。

雌雄共同で雛に給餌する(Cramp & Simmons, 1980)。冬は単独でいることが多い。

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最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ

種・分類一覧