• 解説一覧
  • シロハラチュウシャクシギ(Numenius tenuirostris)について
シロハラチュウシャクシギ(Numenius tenuirostris)の解説トップに戻る
シロハラチュウシャクシギ(Numenius tenuirostris)の分類 シギ科(Scolopacidae)
シロハラチュウシャクシギ(Numenius tenuirostris)の概要 ダイシャクシギ属(Numenius)

シロハラチュウシャクシギ(Numenius tenuirostris)

近絶滅種 (CR)

【IUCN】ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの

【 学名 】
Numenius tenuirostris Vieillot, 1817

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:雄 67~75 mm 雌 80~94 mm
・翼長:雄 236~256 mm 雌 241~264 mm
・跗蹠:57~69 mm
・尾長:91~102 mm
・卵:長径 55~65.6 mm×短径 38~47.1 mm  平均長径 64.7 mm×短径 46 mm

参考文献

最終更新日:2020-08-06 キノボリトカゲ

分布

旧北区分布型。ユーラシア大陸中央部のオビ川上流の西シベリア平原のごく限られた地域のみに繫殖分布し、地中海地域とペルシャ湾に渡って越冬する。

参考文献

最終更新日:2020-08-06 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

シギ科

参考文献

最終更新日:2020-08-06 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雌雄冬羽】
体の上面はダイシャクシギに酷似しているが、各羽縁はそれより淡色で白色または淡クリーム色である。

頭上にはダイシャクシギにある淡色の頭央線を欠いている。

眉斑・頬・前頭・上胸は淡クリーム色で暗褐色の斑点が散在している。

背・腰・上尾筒は純白色で、上尾筒の各羽には黒褐色の卵形の軸斑がある。

体の下面は白色、腮・上喉・体の下面の中央、脇の後方・腋羽・下雨覆・下尾筒は純白色で、下尾筒にはしばしば黒褐色の軸斑がある。

胸・脇は白色で、黒褐色の雨滴形の斑紋があり、脇のものは心臓形で、各羽の外弁では横縞をなしている。

初列風切は暗褐色で内弁には淡色を呈し、基部には白斑が多少あり、内側のものでは内・外弁に白色の縁、または白色の鋸歯形の切り込みがある。

次列風切および大雨覆は暗褐色で白色の鋸歯形の切り込みがあり、大雨覆の下部および翼縁には暗褐色の斑がある。

中・小雨覆はダイシャクシギと同様に暗褐色で、白色の縁と白色の鋸歯形の切り込みとがある。

尾は純白色で、暗褐色の傾斜する横縞が多数ある。体はダイシャクシギより著しく小形である。

【雌雄冬羽】
頭上・翕・肩羽の各羽縁は淡紅クリーム色で、頸側・胸の斑点は各羽より密在し、腹・腰にも斑点がある。

参考文献

最終更新日:2020-08-06 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

【幼鳥】
成鳥の夏羽に類似し、頭上・後頸・翕・肩羽の各羽縁はクリーム色、肩羽にはクリーム色の鋸歯形の斑紋があり、頬・頸側・前頸・上胸には暗褐色の細い縦斑がある。

腹側・腰側には暗褐色の不規則な縦斑と横縞とがあり、腹は白色で、ときには暗褐色の縦斑がある。

風切羽は成鳥と同様で、中雨覆は暗褐色で淡クリーム色または白色の鋸歯形の切り込みがあり、小雨覆にもクリーム色または白色の縁がある。

参考文献

最終更新日:2020-08-06 キノボリトカゲ

卵の形質

卵は緑色または灰オリーブ色または多少緑色を帯びたオーカー褐色または赤褐色の地に灰褐色、暗オリーブ色の斑点、斑紋と淡灰色の斑点とが散在する。

参考文献

最終更新日:2020-08-06 キノボリトカゲ

生態

生息環境

繫殖地は、タイガ地帯の樹林の中にある湿地草原、矮性灌木が茂る泥炭草原である。

参考文献

最終更新日:2020-08-06 キノボリトカゲ

食性

越冬地では、湿地や平坦な砂泥地、潟湖などの浅い水の中を歩きながら、ゴカイ、軟体動物、甲殻類、昆虫などを食べる。

参考文献

最終更新日:2020-08-06 キノボリトカゲ

特徴的な行動

繁殖行動の詳細はほとんどわかっておらず、巣もわずかしか見つかっていない。

湿地内の乾いた高まりに営巣し、巣は半分ぐらい矮性の藪の上にあり、草でつくる(Dement’ev et al., 1969)。

5月ごろに産卵する。1巣卵数は4個。繁殖地での密度は低いが、小規模のコロニーである(Jnhnsgard, 1981)。

参考文献

最終更新日:2020-08-06 キノボリトカゲ

種・分類一覧