- 解説一覧
- カラフトアオアシシギ(Tringa guttifer)について
カラフトアオアシシギ(Tringa guttifer)
【IUCN】近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
【環境省】ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
- 【 学名 】
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Tringa guttifer (Nordmann, 1835)
基本情報
- 大きさ・重さ
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・嘴峰:47~57 mm
・翼長:156~181 mm
・跗蹠:40~48 mm
・尾長:54~69 mm
・体重:157 g位
・卵:長径 34 mm×短径 21 mm
参考文献
最終更新日:2020-08-31 キノボリトカゲ
- 分布
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旧北区分布型。サハリン南部に限られて繁殖分布する遺存種で、ミャンマーやタイの沿岸で越冬する。
日本には旅鳥として少数がほぼ全土に現れる。
参考文献
最終更新日:2020-08-31 キノボリトカゲ
形態
- 成鳥の形質
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【雌雄夏羽】
頭上・後頭は灰褐色で、各羽には黒褐色の軸斑がある。額も同様であるが白色を帯びている。
眼の上には不明瞭な白色の眉斑がある。顔・腮・喉・前頸は白色で、黒褐色の小斑がある。
後頸は灰白色で、黒褐色の軸斑がある。背・肩羽は灰褐色で、黒褐色の軸斑があり、肩羽の側部のものには白色の斑がある。
胸・腹は白色で、胸側の各羽には黒褐色の細長い縦斑がある。
脇は白色で、黒褐色の斑があり、下尾筒は白色で、黒尾褐色の軸斑がある。
脇と上尾筒は白色である。下雨覆・腋羽は白色である。
初列風切は黒褐色で、第1羽の羽軸は白色、第2羽の羽軸は褐白色、ほかのものは褐色である。
次列風切は暗褐色で、白色の細い縁がある。三列風切は暗褐色で、羽縁には白色の小斑がある。
尾は中央の1対は灰色で、黒褐色の斑があるが、ほかの尾羽は灰白色である。嘴色は暗褐色、先端は黒色、基部は黄色を帯びている。
虹彩は暗褐色、脚色は褐色を帯びた黄色または緑色を帯びたオーカー黄色。
【雌雄冬羽】
眼先には褐色の小斑点がある。体の上面は淡灰褐色で、各羽には黒色の不明瞭な軸斑と白色の細い縁とがある。
喉側・頸側は灰鼠色を帯び、黒色の縦斑がある。体の下面は白色である。雨覆羽は灰褐色で、黒色の軸斑がある。
参考文献
最終更新日:2020-08-31 キノボリトカゲ
- 幼鳥の形質
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【雛】
孵化後14日ぐらいの雛は全身に綿羽が密生し、額はクリーム白色、額(上嘴峰の基部から 4.5 mmぐらい離れた所)から後頭まで煤けた黒色の頭央線が走り、その両側には更に黒色の縦線が前頭側から後頭まで走り、後頭部で左右のものが合する。
顔は灰白色で、眼の上にはややクリーム色を帯びた灰白色の幅の広い眉斑があり、眼先から頸側の上部まで黒色の過眼線が走るが、この線は眼先の中央で一度中絶する。
過眼線の太さはいろいろで上嘴の基部付近と上頸側付近とが最も太い。
腮と喉は白色に近く、頸側、下喉は灰白色である。
翕・背・翼は灰黒色で、翕の各綿羽の先端は灰白色、背および翼にはクリーム色の横斑がある。
下背と腰には黒色の明瞭な縦線が3条あり、その左右に更に煤けた黒色の縦線が走る。
これらの縦線の間はクリーム色であるが、中央のものだけは赤錆色を帯びている。
上胸は灰白色でそれ以下は純白色である。尾の綿羽は黒色で赤錆色を帯びたクリーム色の横斑があり、各綿羽の先端は灰白色である。
【幼鳥】
成鳥の冬羽に類似しているが、体の上面の各羽には汚赤錆色の縁があり、縁には同色の斑がある。
上尾筒は白色で、褐色の斑が散在している。体の下面は白色で、喉・胸側・前頸の下部の各羽には褐色の縁があり、所々に褐色の小斑点がある。
参考文献
最終更新日:2020-08-31 キノボリトカゲ
生態
- 食性
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浅く水につかるところで、活発に歩いたり泳いだりして採食する。しばしば頭まで水に入れて探りながら前進し、小魚、甲殻類、軟体動物などを食べる。
参考文献
最終更新日:2020-08-31 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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繁殖期は5~7月、一夫一妻で繁殖する。巣は、地上 2~5 mぐらいのカラマツの横枝の付け根の上に枯れ枝で土台をつくり、地衣類などで内張りをする。雌雄でつくるが、雄のほうが熱心である(Nechaev, 1978)。
1巣卵数は4個、雌雄交替で抱卵し、雛の世話も両親で行う。ルーズコロニーをなし、警戒のために集合する(モッピング)。
雄は、地上 30~60 mで、さえずりながらはばたき上昇と翼を少し下げた滑空下降を交互に繰り返すフライトディスプレイを行う(Nechaev, 1978)。
渡り期には1~4羽で現れる。
参考文献
最終更新日:2020-08-31 キノボリトカゲ