メリケンキアシシギ(Tringa incana)の解説トップに戻る
メリケンキアシシギ(Tringa incana)の分類 シギ科(Scolopacidae)
メリケンキアシシギ(Tringa incana)の概要 クサシギ属(Tringa)

メリケンキアシシギ(Tringa incana)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Tringa incana (Gmelin, 1789)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:36~39 mm
・翼長:178~182 mm
・跗蹠:31~34 mm
・尾長:65~74 mm

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

分布

新北区分布型。北アメリカ大陸のアラスカに限られて繁殖し、冬は北アメリカ大陸のカリフォルニア沿岸、ハワイ、ポリネシア、メラネシアなどの太平洋の島々、オーストラリア大陸東北部沿岸に渡ってすごす。

日本には旅鳥として少数が渡来し、北海道根室市、千葉県銚子市、神奈川県三浦半島、東京都三宅島、愛知県塩汐川・鍋田干拓地、徳島市などの太平洋岸に記録がある。

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

学名の解説

種小名はラテン語の灰色に由来する。

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

シギ科

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雄雌】
キアシシギ(雄雌)に酷似しているが、夏羽では体の下面にある波形の横縞の幅がキアシシギより太く、腹の中央には細い横縞がある。

下尾筒には常に明瞭な波形の横縞があり(キアシシギでは腹の中央には横縞がない)、体の上面はキアシシギより多少暗色を帯びている点が異なり、上嘴にある鼻溝は嘴の中央を越して嘴端から 12~15 mくらいの所まで達している(キアシシギでは鼻溝は嘴の中央を越していない)。

跗蹠の後端には明瞭な小鱗形の区画があるのが常で(キアシシギでは蛇腹形の区画がある)、ときには下部にだけあるものもある。

体はキアシシギよりやや大形である。

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

生態

生息環境

繁殖地は、高山帯の河川にできる氾濫原の砂州や砂利地である。浅い水流や水溜まりで採食する。

渡り期や越冬地では、海岸の岩石地、岩礁、サンゴ礁などに現れ、河口、砂浜や砂利浜でも見られる。

よく歩いたり走ったりして、イソシギのように体をゆする。

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

食性

淡水ではトビケラ類や双翅類の幼虫・成虫を食べる。

水の中に垂直に嘴を差し込むが、頭から首まで突っ込み、10秒ぐらいも入れることもある。

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

特徴的な行動

繁殖期は5~7月、一夫一妻で繁殖する。河原の地上に窪みをつくり、シギ類の巣としては異常に根や小枝を集める。

1巣卵数は2~4個で、ふつうは4個。雌雄交替で抱卵するが、雄のほうが小型で抱卵斑が発達しているので、雌より多く抱卵するものと考えられる。

雛は23~25日ぐらいで孵化し、孵化後12日ぐらいで十分大きくなる。

少なくとも抱雛は雌雄であたるが、その後両親が世話している様子はなく、多分雄が見ているのであろうが、詳しいことはわかっていない。

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

その他生態

繁殖期ではかなり分散しており、800 mぐらいに1番である。到着するとすぐになわばりを構え、1週間か1週間半で産卵に至る(Johnsgard, 1981)。

非繁殖期には単独か2羽ぐらいでいることが多い。銚子市では20羽ぐらいの小群の記録がある。

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

関連情報

その他

「日露渡り鳥条約」「日豪渡り鳥協定」指定種。

参考文献

最終更新日:2020-08-28 キノボリトカゲ

種・分類一覧