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- ハシブトウミガラス(Uria lomvia)について
ハシブトウミガラス(Uria lomvia)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Uria lomvia (Linnaeus, 1758)
基本情報
- 大きさ・重さ
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・嘴峰:40~49 mm
・嘴高:14~17 mm
・翼長:214~232 mm
・跗蹠:35~40 mm
・尾長:44~62 mm
・卵:長径 76.4~85 mm×短径 48~53 mm 平均長径 80.7 mm×短径 50.5 mm
参考文献
最終更新日:2020-08-18 キノボリトカゲ
- 分布
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太平洋北部と大西洋北部から北極海周辺に分布し、これらの沿岸で繁殖し、冬は周辺海域に広がる。
日本には冬鳥として近海に現れ、北海道の沿岸でよく見られる。本州では駿河湾と新潟県に記録があり、年によってはウミガラスより多い。
大陸棚海域にすむが、ウミガラスより外洋に出てゆき大陸傾斜海域にまで広がる(小城, 1979)。
参考文献
最終更新日:2020-08-18 キノボリトカゲ
形態
- 成鳥の形質
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【雄雌夏羽】
額・頭上・後頭・頭側・後頸は石盤黒色、眼先・耳羽・腮・喉・頸側は暗チョコレート褐色である。
肩羽・背・腰・上尾筒は石盤黒色。胸・腹・脇・下尾筒は白色で、脇には黒褐色の縦斑がある。
下雨覆・腋羽は白色。初列風切は黒褐色で、内弁は褐色、羽軸も褐色である。
次列風切は黒褐色で、羽端には白色の縁がある。三列風切・大、中、小雨覆・初列雨覆・小翼羽は黒褐色、尾も黒褐色である。
嘴色は灰黒色で緑色を帯び、先端は黄色かまたは白色。上嘴の口角近くの嘴毛の下部は緑黄白色または汚黄色。虹彩は暗褐色、脚色は鉛黒色。
【雄雌冬羽】
ウミガラスの幼鳥に類似するが、眼の後方にはウミガラスにある白色の線を欠き、一様に黒褐色である。
胸の両側には黒褐色の斑からなる横帯がある。腮・喉・耳羽は白色で、黒褐色の小斑がある。
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最終更新日:2020-08-18 キノボリトカゲ
- 幼鳥の形質
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孵化直後の雛は全身に幼綿羽が生え、色彩はウミガラスに似るが、頭上や頸の白色の縞がそれよりも明瞭で、体の上面の各綿羽の先端はクリーム褐色が強い。
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最終更新日:2020-08-18 キノボリトカゲ
- 卵の形質
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卵は青緑色、クリーム色、白色などの地に黒褐色、黄褐色、赤褐色、灰鼠色などの斑紋、斑点、曲線などが散在し、斑紋は鈍端の方に密在するものが多く、曲線をなした斑紋が環の様に鈍端を取り巻くものもある。
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最終更新日:2020-08-18 キノボリトカゲ
生態
- 食性
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水中に潜って採食するが、ウミガラスより潜水能力は低く、水中でのターンも下手で、魚類よりもオキアミなどのプランクトン性の甲殻類やイカ類を多く食べる(小城, 1979)。
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最終更新日:2020-08-18 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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繫殖期は5~9月で、ウミガラスの習性によく似ている。ウミガラスより北で繁殖するが、共存地帯ではより狭い岩棚に押しやられている。
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