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- シラガホオジロ(Emberiza leucocephalos)について
シラガホオジロ(Emberiza leucocephalos)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Emberiza leucocephalos S. G. Gmelin, 1771
基本情報
- 大きさ・重さ
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・嘴峰:10~12 mm
・翼長:雄 88~100 mm 雌 82~91 mm
・跗蹠:18~20.5 mm
・尾長:71~85 mm
・体重:21~37 g
・卵:長径 19~23.5 mm×短径 14.2~17.3 mm 平均長径 21.4 mm×短径 16.1 mm
参考文献
最終更新日:2020-07-20 キノボリトカゲ
- 分布
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旧北区。ユーラシア大陸高緯度地方の東半分のシベリアで繁殖し、冬は中国北部、インド、パキスタンなどに渡ってすごす。
日本は越冬地のはずれにあたり、ごく少数が冬鳥または旅鳥として訪れ、各地で10月から翌年の3月に記録がある。
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形態
- 成鳥の形質
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【雄】
額は黒色、頭上・後頭は白色で、各羽端には黒色の斑紋があるが、冬羽では各羽に灰褐色の羽縁がある。
頭側には黒色の線が走っている。耳羽の大部分は白色で、上下の部分には黒色の線をなした線芽がある。
眼先からの眼の後方まで赤褐色の過眼線が走っているが、冬羽では各羽に灰褐色の羽縁がある。
腮・喉・頸側は赤褐色で、各羽の羽縁は灰白色、下喉には大きな白色の斑がある。
後頸は白色で、各羽には黒色の羽縁がある。
肩羽・背・腰・上尾筒は栗色で、肩羽、背の各羽には淡灰褐色の羽縁と黒色の軸斑とがあり、腰、上尾筒の各羽には淡褐色の羽縁があり、上尾筒の先端の部分の各羽には黒褐色の軸斑がある。
胸には赤錆色で各羽縁が灰白色の羽からなる幅の広い帯がある。腹・脇・下尾筒は白色で、腹には赤錆色の軸斑がある。
脇には同色の斑紋がある。翼は石盤褐色で、初列風切の外側のものには灰白色の縁があり、内側のものには淡褐色の細い縁がある。
次列風切には淡赤褐色の細い縁があり、三列風切、大・中・小雨覆には同色の幅の広い縁がある。
小翼羽・初列雨覆には淡褐色の細い縁がある。尾は黒褐色で、淡褐色の細い縁がある。
外側の2対の尾羽の内弁の先端には楔形の細長く幅広い白色の斑があり、この斑は最外側のものの方が大きい。
最外側の尾羽外弁には白色の細い縁がある。腋羽は白色。嘴色、上嘴は暗褐色、下嘴は淡褐色。虹彩は暗褐色。
脚色は淡褐色、脛羽は白色で、赤褐色を帯びている。
【雌】
頭上・後頭は白色で、各羽には黒色の軸斑があるが、冬羽では各羽に灰褐色の広い羽縁がある。
耳羽は褐色、眼先から眼の後方までに灰白色の過眼線がある。
腮・喉は灰白色で、黒褐色の軸斑があり、喉にはクリーム色の大きな斑がある。ほかは雄と同様である。
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- 幼鳥の形質
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孵化直後の雛は肉色の裸体のままで褐色を帯びた黒灰色の初毛が眼の上、後頭、背、上膊、前膊、腿、脛、腹などの羽域に生えている。
口内は紫紅色、口角縁は蝋白色である。
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- 卵の形質
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卵は青味のある灰白色または淡紅白色の地に黒褐色および菫色の小斑点と毛様の斑とが散在し、これらの斑は鈍端近くにだけあるのが常である。
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生態
- 食性
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動物質では昆虫類の鞘翅目(例えばゴミムシ、オサムシ)、双翅目(例えばガガンボ)、直翅目、半翅目、(例えばセミ)や蛛形類の真正蜘蛛目を好んで食物とし、植物質では雑草の種子や農作物の燕麦、米などの落穂を摂る。
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最終更新日:2020-07-20 キノボリトカゲ
- 鳴き声
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繁殖期には樹上や電線などにとまって、チ、チ、チ、チ、チチ―ン、またはピ、ピ、ピ、ピ、ピピ―ン、あるいはビワ、ビワ、ビワ、ビワ、ビーンなどと囀り、ときには各種の異なった調子の囀鳴を交互に繰り返して囀ることもある。
囀鳴の最盛期は6月中旬から7月上旬頃までである。警戒時にはビーン、ビーンと啼き立てる。
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最終更新日:2020-07-20 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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主として地上で餌を漁り、時折り灌木や喬木の梢などにとまって休む。
両脚を揃えて地上を跳ね歩きつつ餌を探し、特に歩道で食物を捜し求めていることが多い。
繁殖期には喬木や灌木の地上から 1~5 mくらいの高さの枝上にとまって囀るが、ときには電線にとまることもある。
巣の付近では擬傷を行うことがある。繁殖期には雄雌で生活し、冬期は大群でいることがある。
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最終更新日:2020-07-20 キノボリトカゲ