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- コマミジロタヒバリ(Anthus godlewskii)について
コマミジロタヒバリ(Anthus godlewskii)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Anthus godlewskii (Taczanowski, 1876)
基本情報
- 大きさ・重さ
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・嘴峰:12~15 mm
・翼長:84~97 mm
・跗蹠:25~28 mm
・後趾の爪:10~14 mm
・尾長:63~72.5 mm
・卵:長径 19.4~24.6 mm×短径 15.5~17 mm 平均長径 21.1 mm×短径 15.7 mm
参考文献
最終更新日:2020-08-07 キノボリトカゲ
- 分布
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旧北区分布型。ユーラシア大陸の中央部、バイカル、モンゴルに分布し、冬はインドに渡ってすごす。
日本は繁殖地から遠く離れ、渡りのコースからも離れており、ごくまれに現れる旅鳥あるいは迷鳥とされる。
これまでの記録は、石川県舳倉島、静岡県富士川河口、琉球諸島の与那国島、対馬などにあり、9~10月と5月である。
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形態
- 成鳥の形質
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【雄雌】
額・頭上・後頭・後頸は灰色を帯びた砂褐色で、各羽の縁は黄色を帯び、暗色の軸斑がある。
眼先は淡黄褐色、眼の上には淡黄褐色の眉斑がある。耳羽は褐色を帯びている。
腮・喉・頬は淡黄褐色、喉の両側には暗褐色の斑点からなる顎線がある。前頸には褐色の小斑がある。
肩羽・背・腰・上尾筒は灰色を帯びた砂褐色で、各羽の縁は黄色を帯び暗色の不明瞭な軸斑がある。
胸・腹・脇・下尾筒は淡黄褐色であるが、脇には褐色の縦斑がある。下雨覆・腋羽は淡黄褐色である。
初列風切・初列雨覆・小翼羽は暗褐色で、淡褐色の細い縁があり、次列風切は暗褐色で、淡灰色の縁がある。
三列風切は暗褐色で黄味がかった赤錆色の幅の広い縁がある。
大・中雨覆は濃褐色で、クリーム色の幅の広い縁がある。
小雨覆は背と同様である。尾の中央の1対は暗褐色で、砂褐色の縁があるが、ほかの尾羽は暗褐色である。
最外側の1対の尾羽はクリーム白色で、内弁には暗褐色の縁があり、羽軸は黒褐色である。
春季は体の上面は一様に灰色を帯びた砂褐色一色に近くなる。
嘴色は暗褐色、下嘴の基半部は淡色、虹彩は暗褐色、脚色は淡黄褐色。
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生態
- 生息環境
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渡り期には湿地に現れる。越冬地では低地の乾いた水田、草地、休耕地、農耕地のふちなどにいる。
繁殖地では山地の尾根筋の植生の疎らな岩石地、砂丘地にすむ。
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- 鳴き声
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チチッ、チチッと啼き、繁殖期には地上または岩上から、中空に垂直に舞い上がり舞い降りつつ、チブ―、チブ―、チブ―、チブ―、チブ―と金属性の麗しい声で囀り続けるのが常である。
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- 特徴的な行動
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繁殖期は5~7月。巣は石の下、草の根本、地面の窪みなどの地上に椀形につくり、外装には草の茎、葉、根、コケ類などを、内装には細い茎、獣毛などをつかう。
1巣卵数は4~5個、主として雌が抱卵する。雛は13~14日ぐらいで孵化し、14日ぐらいで巣立つ。
生態はまだ十分に調べられていない。
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- その他生態
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単独または雄雌で地上生活を主とし、両脚を交互にして早足で歩みつつ餌を漁り、ときには迅速に走ることもある。
飛翔時には搏翔と滑翔とを交互して波形の大きな弧を描いて飛翔する。
岩上、石垣などや、ときには灌木や電線にもとまり、地上や岩上では尾を絶えず上下に振り動かしていることが多い。地上を塒とする。
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