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- ヒメコウテンシ(Calandrella cinerea)について
ヒメコウテンシ(Calandrella cinerea)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Calandrella cinerea (Gmelin, 1789)
基本情報
- 分布
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エチオピア区、旧北区。アフリカ大陸からユーラシア大陸の乾燥地帯に広く分布し、多くの亜種に分けられる。
日本では、まれな旅鳥として3月中旬から5月中旬、あるいは10~11月にかけて、長崎県対馬、石川県舳倉島で毎年のように観察されるほか、北海道、新潟、千葉、神奈川、長崎などの各道県で少数の記録がある。
日本は渡りのコースから離れているが、迷行ヒバリ類のなかでは観察記録が最も多い。
参考文献
最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ
形態
- 成鳥の形質
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嘴は太く、白い眉斑と褐色の耳羽がある。上面は淡褐色で暗褐色の縦斑がある。
下面は淡褐色をおびた白色で、脇はやや褐色が濃い。胸の両側に暗褐色斑があり、その下に不明瞭な褐色縦斑をもつ。
翼の上面は黒褐色で、淡黄褐色の羽縁があり、翼をたたんだときの三列風切は翼端に達する。尾の両外側の外弁は白色。
参考文献
最終更新日:2020-09-02 キノボリトカゲ
生態
- 特徴的な行動
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繁殖期には、一夫一妻の番がなわばりをもって分散する。
なわばり形成の際には、空中高く飛び上がり一点に静止したり、静かに輪を描いたりしたりして囀るフライトディスプレイを繰り返す(Cramp, 1988)。
参考文献
最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ
- その他生態
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巣づくりは雄もまれに手伝うが、主に雌が枯れ草の茎、葉を用いて地上に椀形の巣をつくる。
1巣卵数は3~5個、抱卵も雌だけが行う。雛への給餌は雌雄とも行う(Cramp, 1988)。
非繁殖期には大群をつくるが、日本では2羽または5羽の少群でいることが多い。
参考文献
最終更新日:2020-07-31 キノボリトカゲ