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シマゴマ(Luscinia sibilans)の分類 ヒタキ科(Muscicapidae)
シマゴマ(Luscinia sibilans)の概要 ノゴマ属(Luscinia)

シマゴマ(Luscinia sibilans)

【 学名 】
Luscinia sibilans (Swinhoe, 1863)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:11~13 mm
・翼長:63~73.5 mm
・跗蹠:22~26 mm
・尾長:44~52.5 mm
・卵:長径 18.5~20 mm×短径 14.5~15.2 mm  重量 2 g

参考文献

最終更新日:2020-07-28 キノボリトカゲ

分布

旧北区分布型。ユーラシア大陸の中・高緯度地方の東半分、バイカル湖周辺のシベリアからウスリーで繁殖し、東南アジアに渡って越冬する。

日本ではめったにみられない旅鳥とされ、これまでの記録は北海道から北九州にかけての日本海側の地域に多く、それもほとんど5月である。

秋の渡りのコースは日本を通らないかもしれないが、記録が少なく、十分な状況はわからない。

サハリンやカムチャッカ半島、千島列島で繁殖する個体群があるので、もっと通っているものと思われる。

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最終更新日:2020-07-28 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

ヒタキ科 ツグミ亜科

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最終更新日:2020-07-28 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雄雌】
額・頭上・後頭・後頸・眼先・耳羽は赤錆色を帯びたオリーブ褐色、腮・喉は白色で、各羽縁は暗褐色である。

背・肩羽・腰・上尾筒は赤錆色を帯びたオリーブ褐色で、上尾筒は赤味が強い。

胸・腹・脇・下尾筒は白色で、胸の各羽にはオリーブ褐色の幅の広い縁があり、脇はオリーブ褐色を帯びている。

風切羽は暗褐色で、初列風切・次列風切の外縁は赤錆色を帯びた褐色、内弁の縁は褐白色である。

三列風切は全体に赤錆色を帯びた褐色である。大雨覆は三列風切と同様である。

中、小雨覆・初列雨覆・小翼羽は赤錆色を帯びたオリーブ褐色である。下雨覆・腋羽は灰褐色で、各羽縁は白色である。

尾は栗色である。嘴色は暗褐色、虹彩は暗褐色、脚色は灰黄色、脛羽は褐白色。

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最終更新日:2020-07-28 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

孵化直後の雛は肉色の裸体のままで、灰色の初毛が眼の上、後頭、上膊、背などの羽域に生えている。

口内は橙黄色、口角縁は黄色である。

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最終更新日:2020-07-28 キノボリトカゲ

卵の形質

卵は淡緑青色の地に淡褐色の不明瞭な斑が一様にあるものと、淡赤褐色の不明瞭な斑が鈍端の方にだけあるものとがある。

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最終更新日:2020-07-28 キノボリトカゲ

生態

生息環境

これまで記録された場所は、海岸のいろいろなタイプの林のふちの密生した藪や深い草むらで、隠れていてなかなか人目にふれない。

繁殖地ではむしろ樹林の鳥で、霧が多い地方の樹林に多く、カラマツ林やマツ林、ハンノキやヤナギ類の河辺林などにいる。

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最終更新日:2020-07-28 キノボリトカゲ

食性

林内や藪の下の地上で昆虫などを採食する。

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鳴き声

倒木の上や低い枝上などで胸を張り尾を高く上げてコマドリに似てやや細くて弱い声でヒヒヒンルルルルルー、ヒヒヒンキョロロロロー、ヒヒヒンキィキリリリーなどと囀る。

早暁や日没前に囀ることが多い。6月上旬から7月上旬までがその囀鳴の最盛期である。

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最終更新日:2020-07-28 キノボリトカゲ

特徴的な行動

繁殖期は6~7月ごろで、倒木や切り株などの腐食した空ろの中など、穴のようなところに巣をつくる。

1巣卵数は5~6個、雌が抱卵し、12日ぐらいで孵化するが、詳しい記載はない。

なわばり分散などの詳しい記載もない。ほとんど、単独か番で見られる。渡り期にも群れは見られない。

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種・分類一覧