• 解説一覧
  • クビワコウテンシ(Melanocorypha bimaculata)について
クビワコウテンシ(Melanocorypha bimaculata)の解説トップに戻る
クビワコウテンシ(Melanocorypha bimaculata)の分類 ヒバリ科(Alaudidae)
クビワコウテンシ(Melanocorypha bimaculata)の概要 コウテンシ属(Melanocorypha)

クビワコウテンシ(Melanocorypha bimaculata)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Melanocorypha bimaculata (Ménétriés, 1832)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:16~17 mm
・翼長:112~126 mm
・跗蹠:26~27 mm
・尾長:51.5~61 mm
・卵:長径 23~25.3 mm×短径 16.1~19.8 mm 平均長径 24.1 mm×短径 18.3 mm

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

分布

旧北区。中央アジアで繁殖する。日本は本来の分布域から離れており、きわめてまれな旅鳥または冬鳥として渡来する。

1922年3月22日に八丈島で1羽採集され、その後沖縄県などでごく数例の報告があるだけである。

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

ヒバリ科

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雄】
額・頭上・後頭は灰色を帯びたセピア褐色で、各羽には黒褐色の軸斑がある。

眼の上にはクリーム白色の眉斑がある。眼先は灰白色、耳羽は灰褐色で、淡黄褐色の小縦斑がある。

眼の下には淡色の斑がある。腮・喉は白色で、下喉には黒色の帯をなした斑がある。後頸は灰色を帯びている。

背・肩羽・腰・上尾筒は灰色を帯びたセピア褐色で、各羽には黒褐色の軸斑があるが、背と上尾筒の各羽には淡黄褐色の縁があり、背の軸斑は幅が広く色も濃い。

上胸は黄褐色で、暗褐色の小縦斑が疎らにあり、下胸・腹・下尾筒は白色、脇は土褐色を帯びている。

下雨覆・腋羽は灰褐色で、淡黄褐色の細い縁がある。

初列風切・次列風切は黒褐色で、外弁にはクリーム褐色の細い縁があり、三列風切は黒褐色で、濃いクリーム褐色の幅の広い縁がある。

雨覆羽は風切羽と同様である。尾は暗褐色で、外弁には黄味がかった赤錆色の縁があり、内弁の先端にはクリーム白色かまたは汚淡黄褐色の斑がある。

嘴色は暗灰色の角色、上嘴の会合線と下嘴は淡黄褐色、虹彩は褐色。脚色は淡褐色。

【雌】
雄よりやや小型で、下喉の黒色の斑は雄より小さい。

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

卵の形質

卵は黄白色または緑白色の地に黄褐色の斑点が密在するが、卵の地色は緑色勝ちのものが多い。

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

生態

生息環境

繁殖地では荒れ果てた高原、乾燥した荒蕪地、樹木のない草原などに生息し、ときには農耕地で採食することもある。

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

食性

植物の種子および動物質では昆虫類を主食とする。

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

鳴き声

繁殖期にはヒバリに酷似した声で囀り続けるが、ヒバリのように高空に舞い上がって囀ることはなく、多くは中空または低空で囀り、地上の土塊の上などに止まって囀ることが多い。

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

特徴的な行動

繁殖地では、一夫一妻の番がなわばりを構えて分散する(Cramp, 1988)。

雌だけで枯れ草の茎、葉を用いて地上に椀形の巣をつくる。1巣卵数は3~5個、抱卵も雌だけが行うが、雛への給餌は雌雄とも行う(Cramp, 1988)。

非繁殖期には500羽ぐらいの採食群を形成するという。

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

その他生態

繁殖期以外には小群をなし、常に地上に生活し、両脚を交互にして歩んだり走ったりして餌を漁っているが、ときには著しい迅さで走ることがある。

灌木の頂にしばしば止まるが、喬木の枝上にとまることは稀である。飛翔はヒバリに類似する。

参考文献

最終更新日:2020-08-12 キノボリトカゲ

種・分類一覧