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クロジョウビタキ(Phoenicurus ochruros)の分類 ヒタキ科(Muscicapidae)
クロジョウビタキ(Phoenicurus ochruros)の概要 ジョウビタキ属(Phoenicurus)

クロジョウビタキ(Phoenicurus ochruros)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Phoenicurus ochruros (S. G. Gmelin, 1774)

基本情報

大きさ・重さ


・全長:約 15 cm

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最終更新日:2020-09-22 キノボリトカゲ

分布

ヨーロッパ西部・カフカス・中央アジア・カザフスタン南部や中国西部・中央部などで繁殖し、ヨーロッパ南部・アフリカ北部・アラビア半島からイラン・インドで越冬。

近年、分布を広げており、モスクワ付近でも見られるようになった。

日本でも、1984年4月に石川県舳倉島で初めて記録され、翌年には山口県見島で見られた。

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分類学的位置付け

スズメ目 ヒタキ科

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最終更新日:2020-09-22 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雄成鳥】
(冬羽)額・頭側・頸側・前頸・腮・喉・胸は黒色で各羽は灰色の縁を有している。

頭上・後頸・背・肩は幾分褐色味を帯びた灰色。しかしこれも同色の広い羽縁があるためで、各羽の基部は黒く、従って所々に黒色が現れている。

腰・上尾筒は赭赤色。尾も赭赤色であるが、中央対のみが褐色で、外縁と基部のみ赭赤色である。尾形は角尾または浅い円尾。

初列風切および次列風切は黒褐色で内縁のみ灰白色、初列風切の外縁は細く淡褐色、次列風切の外縁はやや広く淡褐色。大雨覆も同様。

中雨覆および小雨覆は黒色で、各羽の先のみ灰褐色。翼には白斑がない。

胸・腹・下尾筒は赭赤色であるが、腹の中央と腿は淡い。この羽衣は秋の完全な換羽によって得られるものである。

(夏羽)春季の換羽はない。羽縁が消失するために頭全体・背・肩・顔・喉・胸は光沢ある一様な黒色となる。

しかし頭上と背には通常少し灰色の縁を残している。風切は摩耗のために淡くなり暗褐色となる。

【雌成鳥】
(冬羽)背面は赤褐色味のある淡褐色であるが、額は淡い。腰・上尾筒・尾は赭赤色であるが雄のものより淡い。

眼瞼には淡色の細羽を生じている。下面はバフ褐色、胸は最も暗色で、下腹は最も淡色である。

脇と腹はオレンジ色を帯び、下雨覆は淡橙褐色を呈している。翼の風切は褐色で、淡褐色の縁がある。

(夏羽)春季の換羽はない。摩耗による変色も著しくはない。

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最終更新日:2020-09-22 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

この種のものは不明であるが、参考のためこの種に最も似ている Phoenicurus ochruros phoenicuroides の幼羽について記せば、上面は雌成長に似るが各羽の先には微かな暗褐色の縁がある。

また腰および上尾筒は淡くかつバフ色を帯びている。翼は雌成鳥と同様であるが羽縁は赤褐色で幅が広い。

下面はほとんど白色に近いが、胸および脇は橙褐色を帯び、また各羽の先には黒褐色の縁がある。尾は雌成鳥と同じ。

(第1回冬羽)幼鳥は8~9月に体羽・小雨覆・中雨覆・数枚の内側大雨覆(ときとして大雨覆の換羽がにこともある)を換羽して第1回冬羽となる。

新たに生じた羽毛は雄雌ともに雌成鳥のものと区別が困難である。

しかし大体、雌成鳥よりも背面が褐色に富んでいる。ただし、雄の場合は稀に雄成鳥と酷似した羽毛が生じることがある。

(第2回冬羽)幼鳥は第2年の全身の換羽で成鳥冬羽となる。

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卵の形質

卵は白色ないし淡青色で斑紋がないものが多いが、稀に微細な褐色の斑点があるものがある。卵殻には光沢がある。

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生態

生息環境

山地の崖や岩場に生息し、崖のすき間などに営巣。近年では人家の軒やベランダにある穴・壁や石垣の穴などにも営巣している。

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食性

ヨーロッパ産の亜種について調べられたところ、食物は主として昆虫で小型の甲虫を最も多く食するが、双翅目・膜翅目・鱗翅目及びその幼虫も食している。

またクモ及びヤスデ類を食していた例があり、寒中には小型の漿果も食する。

また海岸地方で越冬するものは小形の軟甲類をも食するという。

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特徴的な行動

巣は草木の根・穂・枯れ草・繊維などを集めて造ったもので粗雑であるが、内部には獣毛や羽毛を敷いてある。一腹卵数は4~6個。

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種・分類一覧