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カラフトムシクイ(Phylloscopus proregulus)の分類 ムシクイ科(Phylloscopidae)
カラフトムシクイ(Phylloscopus proregulus)の概要 ムシクイ属(Phylloscopus)

カラフトムシクイ(Phylloscopus proregulus)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Phylloscopus proregulus (Pallas, 1811)

基本情報

大きさ・重さ

・全長:約 10 cm

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最終更新日:2020-09-25 キノボリトカゲ

分布

モンゴル・シベリア南東部・サハリン・中国北東部・ヒマラヤ・中国西部などで繁殖し、中国南部・インドシナ・アッサムなどで越冬。

日本では1967年4月の山口県角島のほか、北海道・与那国島などで記録がある旅鳥。

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学名の解説

種小名はキクイタダキに似ていることに由来。

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分類学的位置付け

スズメ目 ウグイス科

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形態

成鳥の形質

【雄成鳥】
上面は濃いオリーブ緑色であるが、頭上は背よりもやや暗色、黄蝋色を帯びた淡色の頭央線がある。

腰の下部は硫黄黄色、上尾筒は鮮オリーブ緑色。尾は角色。そのほかの色は暗褐色で外縁はオリーブ緑色。

風切・初列雨覆・大雨覆・中雨覆は黒褐色で、初列風切・次列風切・初列雨覆の外縁は鮮オリーブ緑色、三列風切の外縁はオリーブ白色、大雨覆および中雨覆の縁はオリーブ緑色、先端約 1~2 mmは淡黄色。ただし中雨覆の先端の淡色部は小さいことがある。

小雨覆はオリーブ緑色。橙黄色・淡黄色またはオリーブ黄色の顕著な眉斑がある。

過眼線は暗褐色で長く、頸側まで達している。頬および耳羽は淡黄色であるがオリーブ色を混じている。

腮より下尾筒までの全下面は帯黄白色で喉および胸はややオリーブ色を帯びている。腋羽は鮮硫黄色。

この羽衣は8~9月に行われる完全な換羽によって得られるものである。

(夏羽)
3~4月に体羽のみを換羽するという。中には体羽のみならず翼羽および尾羽をも換羽したと思われるものもある。

新たに生じた羽毛は冬羽と色彩に違いはない。

夏季になれば羽縁の摩耗のため背面の灰色味が淡くなり、雨覆の先端の淡色部は小さくなる。

嘴は細くて尖り、鼻孔は鼻溝中に開孔し上方が膜で覆われる。

嘴毛は長いが鼻孔は半ば露出し、嘴毛中の毛状羽はおおむね前縁付近まで達している。ヒゲは長くて嘴の半ばまで達している。

上嘴の色は暗褐色、下嘴はバフ黄色で先端のみ暗褐色。脚は煙灰色、虹彩は暗褐色。

【雌成鳥】
雄成鳥と区別しがたい。

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最終更新日:2020-09-25 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

幼羽は成鳥に似るが頭上は暗煤褐色、背はわずかに緑色を帯びた褐色、腰の下部はバフ白色。

三列風切の縁および中雨覆の先は帯黄バフ色。

眉斑および頭央線は淡バフ色で成鳥のものほど顕著ではない。

下面はすべてバフ色であるが、腋羽だけは成鳥と同じ黄色である。

(第1回冬羽)
初秋の頃に体羽・小雨覆・中雨覆および内側大雨覆の一部を換羽し、また三列風切も換羽するという。

新たに生じた羽毛は成鳥に似ているが、雨覆の淡色部は黄色味が少なく、バフ色を帯びている。

(第2回冬羽)
幼鳥は第2年秋季の完全な換羽で成鳥冬羽となるらしい。

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卵の形質

卵の地色は白色。上表斑は濃赤褐色または暗赤色。殻斑は濃灰色または青灰色。斑点状をなし全体に分布するが、特に鈍端付近に多い。

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似ている種 (間違えやすい種)

キマユムシクイ、キクイタダキ

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生態

生息環境

夏季および冬季を通じて針葉樹林や混交林に生息。

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食性

カラフトではエゾマツやトドマツの茂みの間を渡りつつ虫を求めている。

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鳴き声

さえずりはチチチ…、チチロ、チチロと変化のある大きな声で、地鳴きはツウィッ。

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特徴的な行動

産卵期は6~7月上旬。巣は針葉樹林のコケに覆われた針葉樹の枝に造る。巣は横向きで、入口は側面にあり、コケや草で造り、内部には羽毛や獣毛を敷く。

作り方は丁寧で美しい。1腹卵数は5~6個、ときに7個。

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最終更新日:2020-09-25 キノボリトカゲ

種・分類一覧