- 解説一覧
- ギリシャリクガメ(Testudo graeca)について

基本情報
- 大きさ・重さ
-
甲長:20~25 cm 最大 36 cm 飼育下 20 cm程度
参考文献
- マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
- 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
- 分布
-
ヨーロッパ南部、北アフリカ、西アジアに分布し、低木林、草原、砂丘に生息する。
参考文献
- マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
- 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
- 和名の解説
-
甲羅に入る幾何学模様が、ギリシャ絨毯にほどこされる模様「ギリシャモザイク」に似ているところに由来している。
国名のギリシャとは関連していない。
参考文献
- 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
- 亜種・品種
-
本種はとても細かく亜種分けされているが、これら全ての亜種分けを認めない説や、何亜種かを別種とする説など現在混在している。
・ムーア(アルジェリア)ギリシャリクガメ(T. g. graeca)
・アナムールギリシャリクガメ(T. g. anamurensis)
・アンタキアギリシャリクガメ(T. g. antakyensis)
・アルメニアギリシャリクガメ(T. g. armeniaca)
・カスピギリシャリクガメ(T. g. boxtoni)
・キレナイカギリシャリクガメ(T. g. cyrenaica)
・レバンドギリシャリクガメ(T. g. floweri)
・コーカサスギリシャリクガメ(T. g. ibera)
・ランバートギリシャリクガメ(T. g. lamverti)
・モロッコギリシャリクガメ(T. g. marokkensis)
・チュニジアギリシャリクガメ(T. g. naveulensis)
・ダゲスタンギリシャリクガメ(T. g. pallasi)
・ザグロスギリシャリクガメ(T. g. perses)
・スースギリシャリクガメ(T. g. soussensis)
・アラブギリシャリクガメ(T. g. terrestris)
・ニコルスキーギリシャリクガメ(T. g. nikolskii)
・イランギリシャリクガメ(T. g. zarudnyi)
参考文献
- 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.
- 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
-
リクガメ科
参考文献
- マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
形態
- 成体の形質
-
大きなとげ状の突起(けづめ)が後肢の付け根にあること、臀甲板が1枚あることで、ヘルマンリクガメ(Testudo hermanni)と区別できる。
成熟した個体では、甲板は暗褐色で、それぞれ中央に小さな黄色い斑紋がある。
茶褐色やオリーブ色、灰色、黒色、クリーム色、黄色など、カラーバリエーションに富んだドーム状の甲羅をもつ。さらにこの甲羅に黒色の斑紋が幾何学模様として入るもの、不規則に入るもの、まったく入らないものなど模様もさまざまである。
雌の甲長が雄の甲長を大きく上回り、雌雄差がある。
参考文献
- マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
- 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
- 幼生の形質
-
幼体は、黄褐色の地に暗色の模様がある。
参考文献
- マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
- 似ている種 (間違えやすい種)
-
ヘルマンリクガメ、フチゾリリクガメ(T.marginata)
参考文献
- マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
生態
- 生息環境
-
低地から標高 2,700 m前後の山地まで、主に荒地のまばらな灌木林、藪、乾燥草地などに生息している。
参考文献
- 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
- 食性
-
主に草類や木の葉・果実・花などを食べる。
参考文献
- 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
- 産卵
-
一度に2~12卵を産む。しかし、1回の産卵数や産卵回数・卵サイズは亜種により大きく異なる。
参考文献
- 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.
- マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
関連情報
- 飼育方法
-
成体は高温、低温、多湿、乾燥など、さまざまな環境にも幅広く対応できる。気温が低い冬場でも、保温器具がついていれば、ケージ内全体の温度を調節する必要はない。そういったところから、飼育経験の少ない初心者でも充分に飼育できる種である。さらには日本の気候に対応できる個体が多く、年間を通しての野外飼育も可能である。成体となれば、冬場は冬眠させることもできる。
ただし幼体は低温と乾燥に弱い。亜種レベルでアラブギリシャリクガメのように、低温に弱いものも存在するので注意する。
本種はより生息地に近い環境で飼育できるので、昔から国内の繁殖成功例を耳にすることが多い。
餌は葉野菜や野草を中心に与え、果物や人工飼料は与えすぎないように注意する。
参考文献
- 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン
- その他
-
環境により、冬眠や夏眠する個体群もいる。
参考文献
- 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.
最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン