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シリケンイモリ(Cynops ensicauda)の分類 イモリ科(Salamandridae)
シリケンイモリ(Cynops ensicauda)の概要 Cynops

シリケンイモリ(Cynops ensicauda)

準危急種 (EN)

【IUCN】近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの

準絶滅危惧種 (NT)

【環境省】現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

【 学名 】
Cynops ensicauda (Hallowell, 1861)

基本情報

大きさ・重さ

・全長:103~179 ㎜
・幼生全長:約 10~12 ㎜
・変態前幼生全長:約 30~50 ㎜

参考文献

最終更新日:2020-06-10 キノボリトカゲ

分布

琉球列島に固有で、奄美大島・沖縄諸島に分布する。

ここでは平地から山地まで広く生息しており、水田、池、林道の側溝、源流部に近いごく穏やかな流れなど、たまり水があるところで見ることができる。

また雨のあと、歩いているところが見られるなど、水の中だけでなく陸上でも容易に見られる。

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最終更新日:2020-06-10 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

有尾目 イモリ科 イモリ属

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形態

成体の形質

体形や体色に変異が多く、基亜種との区別が困難なものも見られるが、指趾が比較的太短くてその下面が黄色または淡赤褐色を呈することだけは、この亜種にほぼ固定した特徴と考えてよいように思われる。

腹面は黄色、橙黄色または赤褐色で不規則な黒斑を散布し、尾の下面正中線上には腹面の基色と同じ色の縦条がある。

背面の色彩には著しい変異があり、基亜種と同様なものから、青白色または淡黄色の地衣条状斑紋をそなえているもの、背側部や背中線上の隆条が腹面の基色にほぼ等しいもの、更にこれらの組み合わさったものなどが見られる。

また指趾の上面も多少とも淡色であることが多い。頭部は比較的大きく、普通はにぶい眼鼻線が認められる。

耳腺も基亜種の場合よりよく発達していることが多い。

背中線上と背側線上との隆条は、一般に基亜種の場合より顕著で、とくに雄では著しく隆起し、背側線のものがやや鋸歯状を呈する。

また原則として尾が長く、普通は尾長が頭胴長より大きい。

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最終更新日:2020-06-10 キノボリトカゲ

卵の形質

卵は粘着性があり周囲に付着する。卵は比較的大きくて直径 3 ㎜に達するものがある。

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似ている種 (間違えやすい種)

イボイモリの幼体、二ホンイモリ

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最終更新日:2020-06-10 キノボリトカゲ

生態

生息環境

奄美・沖縄諸島で最も普通に見られる種。

低地から山地の水場周辺に多く、高・低温期、繁殖期は水中に多く、それ以外の季節は湿潤な林床や日陰の草地などに拡散しているが、個体数が多く、生息条件のよい場所には多く見られる。

雨天時は餌を求めて道路上や耕作地など開けた場所に数多く出没する。

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食性

餌は陸上では昆虫の幼虫やマイマイの幼生など動きの遅い無脊椎動物、水中では小型の水生昆虫や巻貝の幼生、イトミミズ、カエル類の卵や幼生などを捕食し、餌の少ない時期や場所では同種の幼生も捕食しあう。

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産卵

繁殖期は12~5月だが地域により多少ずれる。

繁殖場所は水底に落葉がたまる浅い池や沼・河川脇の澱みなどの止水や止水に近い場所だが、側溝や道路脇などの日陰の水溜まりでも産卵する。

雄の求愛行動や精包の授受はアカハライモリに似て、水中で行われる。

産卵はその場の状況に応じて、水底の落葉下や石の隙間、陸上の湿潤な岩の割れ目、苔の下などに1個ずつ行う。

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最終更新日:2020-06-10 キノボリトカゲ

その他生態

体から分泌される粘液には毒性があり、天敵がいないことからなかり強い毒性があるとみられ、触れた後は手洗いする。

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種・分類一覧