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ナイルワニ(Crocodylus niloticus)の分類 Crocodylidae
ナイルワニ(Crocodylus niloticus)の概要 Crocodylus

ナイルワニ(Crocodylus niloticus)

【 学名 】
Crocodylus niloticus Laurenti, 1768

基本情報

大きさ・重さ

体長:5~5.6 m 

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ナイルワニ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 193.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

分布

アフリカとマダガスカルに分布し、河川と湖に生息する。

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ナイルワニ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 193.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

分類学的位置付け

ワニ目 クロコダイル科

参考文献

  • H.Rバスタード 1987 ワニ類, 松井孝爾(著) 深田祝(監修) T.R.ハリディ、K.アドラー(編) 動物大百科12 両生・爬虫類. 平凡社. 150₋154.
  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ナイルワニ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 193.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

形態

成体の形質

大きくて非常に力の強いワニで、くすんだ緑色ないし褐色の地に、黒い斑点と網目模様がはいる。下顎の第4歯は、口を閉じたときに上顎の切れ込みから外に突出する。成体は体重1トンにも達する。

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ナイルワニ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 193.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

卵の形質

卵は鳥のそれと同じように固く、石灰化した殻をもっている。

参考文献

  • H.Rバスタード 1987 ワニ類, 松井孝爾(著) 深田祝(監修) T.R.ハリディ、K.アドラー(編) 動物大百科12 両生・爬虫類. 平凡社. 150₋154.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

似ている種 (間違えやすい種)

アフリカクチナガワニ(Crocodylus cataphractus)

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ナイルワニ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 193.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

生態

食性

なんでも捕食する。ヌーやシマウマ、バッファローなどの大型動物をはじめ、人はもちろん、カバやライオンなど、魚類から鳥類、さらには有蹄類までさまざまである。

歯は食物を保持するだけでなく、引き裂くことにも適応している。丸呑みできないような大きな獲物を解体する場合、ワニはツイストと呼ばれる行動を行う。これは全身を回転させて、獲物の体の一部をねじり切る行動である。
捕食の最中に歯を欠いてしまうこともあるが、すぐに生え換わる。ワニの歯の歯髄中には、生え換わるための新しい歯が何重にも準備されている。

参考文献

  • H.Rバスタード 1987 ワニ類, 松井孝爾(著) 深田祝(監修) T.R.ハリディ、K.アドラー(編) 動物大百科12 両生・爬虫類. 平凡社. 150₋154.
  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ナイルワニ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 193.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

活動時間帯

日中、川岸などで日光浴をして過ごすが、夕方になると食物を求めて活動を開始する。

参考文献

  • H.Rバスタード 1987 ワニ類, 松井孝爾(著) 深田祝(監修) T.R.ハリディ、K.アドラー(編) 動物大百科12 両生・爬虫類. 平凡社. 150₋154.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

生殖行動

交尾のイニシアティブは雄がとる。水中で雌に寄り添ったり、あるいは並行して泳いだりするうちに、雄は雌側の前あしと後あしを雌の体の上にのせる。ふつう交尾は水中で行われる。約2ヵ月後に雌は産卵の準備が整い、少なくとも卵の孵化に要する2ヵ月半から3ヵ月の間には、水をかぶる危険のない地上に、夜にまぎれて巣をつくる。

参考文献

  • H.Rバスタード 1987 ワニ類, 松井孝爾(著) 深田祝(監修) T.R.ハリディ、K.アドラー(編) 動物大百科12 両生・爬虫類. 平凡社. 150₋154.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

産卵

雌は川岸の砂地にフラスコ形の穴を掘って産卵する。一度に25~100卵を産む。
卵にとっての主な脅威は、洪水とナイルオオトカゲ(Varanus niloticus)による捕食である。
産卵が終わると、母ワニは卵に注意深く土をかける。母ワニは埋め戻した巣の周囲には、どんな痕跡も残さない。

参考文献

  • H.Rバスタード 1987 ワニ類, 松井孝爾(著) 深田祝(監修) T.R.ハリディ、K.アドラー(編) 動物大百科12 両生・爬虫類. 平凡社. 150₋154.
  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ワニ類, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 193.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

特徴的な行動

ナイルワニの母親は、川のもどり水になっているような流れのないところで、孵化後3ヵ月に渡って子どもの世話をする。

参考文献

  • H.Rバスタード 1987 ワニ類, 松井孝爾(著) 深田祝(監修) T.R.ハリディ、K.アドラー(編) 動物大百科12 両生・爬虫類. 平凡社. 150₋154.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

その他生態

子どもは自分で殻を破り、吻を突き出して母親がやってくるのを待つことが観察されている。巣の中の子どもは、母親が巣の上を這うことで起きた振動などに反応し、遠くからでも聞こえる高い声でやかましく鳴きわめく。母親はおそらくこの鳴き声をきっかけとして巣を崩し、子どもの脱出を助ける。
また、雌が一群の子どもを慎重に咥え、舌の上にのせて安全に水のあるところまで運ぶことが知られている。

参考文献

  • H.Rバスタード 1987 ワニ類, 松井孝爾(著) 深田祝(監修) T.R.ハリディ、K.アドラー(編) 動物大百科12 両生・爬虫類. 平凡社. 150₋154.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

関連情報

その他

現在ナイル川の個体群は、事実上絶滅している。

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ナイルワニ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 193.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

種・分類一覧