タイマイ(Eretmochelys imbricata)の解説トップに戻る
タイマイ(Eretmochelys imbricata)の分類 Cheloniidae
タイマイ(Eretmochelys imbricata)の概要 Eretmochelys

タイマイ(Eretmochelys imbricata)

【 学名 】
Eretmochelys imbricata (Linnaeus, 1766)

基本情報

大きさ・重さ

・甲長:70~90 ㎝
・体重:120 ㎏を超えるものもいる
・卵:30~40 ㎜位

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

分布

奄美諸島から八重山諸島。国外では太平洋、インド洋、大西洋の熱帯・亜熱帯域。

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

カメ目 ウミガメ科 タイマイ属

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

人間との関係

国内では鼈甲や剥製として乱獲された歴史がある。

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

形態

成体の形質

背面は暗赤褐色または黒褐色で、それぞれの鱗板の周縁が黄褐色または淡黄色に縁取られ、背甲の甲板には周縁部と同じ色の不規則な条線か雲状模様がある。

腹面は黄色く、各甲板の後縁部と四肢の下面とに黒っぽい斑紋がある。

上顎の前端部は黄色、咽頭部も黄色で、黒くぼかされている。若い個体では背面の色が明るく、腹面が黒っぽい。

吻端は長くて著しく側扁し、前額板は2対とも幅が広い。

額板、前頭頂板、頭頂板、眼上板などはアオウミガメと同様であるが、頭頂間板のあることもある。

甲は卵形で前端が多少とも裁断状、後縁は鋸歯状、背面には3本の隆状があり、特に背中線上の1本は顕著であるが、老熟した個体では、わずかに両側の2本の痕跡が認められるにすぎない。

甲板は、孵化したばかりの個体では敷石状、成長するに従ってとがった後端がその後の甲板の基部をおおって著しい瓦状を呈するようになり、更に老熟すると後端のとがりがなくなって再び敷石状に並ぶようになる。

項甲板はは横位で、第1肋甲板にも第2縁甲板にも接していない。

椎甲板は5枚とも幅が広く、とくに成体では第1椎甲板の幅が広い。

肋甲板は大きくて幅が広く、第4肋甲板が最小、腹甲は前後端とも円く、成体では甲板が多少とも瓦状を呈する。

両側の隆条の間の部分は、雄では明瞭に凹み。雌では比較的平坦。

腋下甲板は2~3対もあって、その前に細かい鱗が並んでいる。鼠蹊甲板は小形、肛甲間板は非常に小さいかあるいは全く認められない。

全肢の前後両縁部には大形の鱗が並んでいる。

甲長は老熟した個体で 80 ㎝を越え、体重も 120 ㎏を越えるが、普通は甲長 70 ㎝以下のものが多い。

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

似ている種 (間違えやすい種)

アカウミガメ(Caretta caretta)

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

生態

生息環境

主に沿岸部の比較的浅い場所に生息し、サンゴ礁海域に多い。

定着性が強く、アオウミガメやアカウミガメほど移動や分散しないとされるが、まだ解明されない点が多い。日本国内の産卵場所は北限。

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

食性

餌は海綿類の割合が多いとされ、そのほかに軟体動物・甲殻類・棘皮類などの動物質を食べる。

海綿類を主食とするため、その死滅を招くサンゴ礁の破壊や沿岸域の汚染の影響を受けやすい。

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

ライフサイクル

産卵は他種に比べ、砂浜の奥まった場所で行うことが多く、6~8月に産卵。

1回の産卵数は100~150個。孵化日数は50~80日ほどで、1シーズンに複数回産卵。

幼体の生活史は不明だが、奄美大島以南では甲長 30 ㎝以上の個体が比較的多いようである。

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

活動時間帯

昼行性

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

特徴的な行動

最も移動性の低いウミガメで、1シーズン中に 数百 km程度しか移動しない。

上陸の際、ほかのウミガメが両前肢を同時に前に出して大儀そうに進むのに対し、本種は右前肢と左後肢、左前肢と右後肢を交互に出して進む。

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

関連情報

味や食感

食性から肉が毒化することも知られており、古くは八重山で本種を食べた人が中毒死した事件例もある。

参考文献

最終更新日:2020-06-11 キノボリトカゲ

種・分類一覧