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パンケーキリクガメ(Malacochersus tornieri)の分類 Testudinidae
パンケーキリクガメ(Malacochersus tornieri)の概要 Malacochersus

パンケーキリクガメ(Malacochersus tornieri)

近絶滅種 (CR)

【IUCN】ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの

【 学名 】
Malacochersus tornieri (Siebenrock, 1903)

基本情報

大きさ・重さ

甲長:10~15 cm 最大 17.7 cm 飼育下 15 cm程度 

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 パンケーキリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
  • 山田和久 2008 パンケーキガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 36₋37.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

分布

アフリカ、ケニア、タンザニアに分布している。

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 パンケーキリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
  • 山田和久 2008 パンケーキガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 36₋37.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

分類学的位置付け

リクガメ科

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 パンケーキリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

形態

成体の形質

リクガメ全種の中で最も特徴のある甲羅をもち、その姿をほかの種類と見間違うことはない。

甲羅はリクガメのイメージからかけ離れて非常に扁平で、黒色や茶褐色の地にクリーム色のラインが無数に放射状に入る。甲羅の中心付近はとても柔らかく、背甲・腹甲とも指で押すとへこんでしまう。まさに外見も触感もパンケーキそのものである。

背甲は幼体では盛り上がるが、成長すると完全に扁平となる。そのため、山地の岩場にある狭い割れ目などに、逃げ込めるようになっている。柔らかい甲羅のおかげで、挟まったまま動けなくなることがなく、岩場で生活しやすいように順応している。

参考文献

  • 山田和久 2008 パンケーキガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 36₋37.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

幼生の形質

幼体の甲羅は成体よりも更に薄くて柔らかく、上から見るとクッキーのようである。

参考文献

  • 山田和久 2008 パンケーキガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 36₋37.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

卵の形質

楕円形の卵である。

参考文献

  • 大谷勉 2018 パンケーキガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 38.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

生態

生息環境

標高 1,800 m前後の内陸部で、岩場の多い丘陵地・低山地・サバンナなどの乾燥した藪地や、灌木がまばらに生えた環境に生息する。

参考文献

  • 大谷勉 2018 パンケーキガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 38.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

食性

草類や落ち葉・多肉植物を主に摂餌する。餌の少なくなる乾季には休眠する。

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 パンケーキリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
  • 大谷勉 2018 パンケーキガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 38.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

活動時間帯

主に朝夕に活動する。

参考文献

  • 大谷勉 2018 パンケーキガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 38.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

産卵

産卵は7~8月に1回で、一度に1~2個の卵を年に複数回産卵する。孵化日数は土壌温度に大きく左右される。

参考文献

  • 大谷勉 2018 パンケーキガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 38.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

特徴的な行動

垂直の岩の隙間も四肢を踏ん張って、背甲を押し付けながら登っていく。

参考文献

  • 越河暁洋 1996 パンケーキガメ, 長坂拓也、松本通範、富田京一、越河暁洋、池田純(著) 千石正一(監修) 長坂拓也(編) 爬虫類・両生類800種図鑑. ピーシーズ. 181.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

その他生態

天敵などに出会うと素早く岩の割れ目に入り込み、空気を吸い込んで体を膨らませるだけでなく、同時に四肢を突っ張る。その結果、引き出すことは困難になるという形態・生態の特殊化したリクガメである。

参考文献

  • 大谷勉 2018 パンケーキガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 38.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

関連情報

飼育方法

乾燥した岩場やその付近に生息しているため、飼育下でも多湿になりすぎないように注意するが、水に頻繁に体を浸けたがるので水入れは常設したい。また、かなりの高温を好むので、温度設定は30℃くらいにする。

野生下では大半の時間を岩の隙間に身を潜めている。そのため、飼育下でも高さの低いレンガを重ねたものや、コルクの皮などで岩の隙間を模倣した、背の低いシェルターを設置する。シェルター内には1日1~2回霧吹きを行うとよい。

餌は葉野菜を中心に、果物や人工飼料は与えすぎないように注意する。
本種は温浴を嫌う個体が多いので、幼体や状態の悪い個体でなければ、2日から3日おきの短時間温浴で良い。

参考文献

  • 山田和久 2008 パンケーキガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 36₋37.

最終更新日:2020-04-28 ハリリセンボン

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