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マトウダイ(Zeus faber)の分類 Zeidae
マトウダイ(Zeus faber)の概要 Zeus

マトウダイ(Zeus faber)

情報不足種 (DD)

【IUCN】評価するだけの情報が不足している種

【 学名 】
Zeus faber Linnaeus, 1758

基本情報

大きさ・重さ

全長:30 ㎝

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

大きさ・重さ

体長:28 cm(通常 25 cm)

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

分布

青森以南の本州中部〜東シナ海、大西洋、オーストラリア、ニュージーランドに分布。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

分布

北海道~九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、北海道~九州南岸の太平洋沿岸、瀬戸内海、東シナ海大陸棚域、中国南シナ海沿岸、オーストラリア沿岸、ニュージーランド、モザンビーク、南アフリカ、東大西洋に分布する。

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

和名の解説

①体側にある円紋を弓の的に見立てたもので、マトダイ(的鯛)の意。
②魚の顔が馬の頭に似ることから、マトウダイ(馬頭鯛)の意。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

別名・方言名

マツガネ(新潟)、カガミダイ(茨城県久慈・小名浜、千葉県銚子・小湊)、カガミ(東京)、ウマダイ(富山)、マハギ(三重)、マトウオ(和歌山県太地・辰ヶ浜)、ツキノワ(鳥取)、オオバ(山口県萩)、ワシノイオ(福岡)、モンツキイヲ(熊本)

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

分類学的位置付け

マトウダイ目 マトウダイ科 マトウダイ属

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

人間との関係

『魚鑑』には、「カガミダイ」の名で記述されている。ただし、現在この名はマトウダイとは違う魚につけられている( Zenopsis nebulosa )。
マトウダイは、欧米諸国では「サン・ペテロの魚」と呼ばれ、カトリック教徒たちに崇拝されている。黒色の円紋は、使徒ペテロがキリストの税金を納めるために、この魚の口から金貨を取り出したときについたのだという。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

形態

成魚の形質

体は楕円形で、著しく側扁する。背鰭は1基で10棘22〜23軟条。臀鰭は4棘21〜23軟条。胸鰭は13軟条。腹鰭は1棘7軟条。
腹鰭の基底基部は胸鰭基底よりも前方にある。背鰭棘の先端から皮膜が糸状に長く延びる。口は大きく斜め上方に向き、上顎を著しく伸長させることができる。
1対の棘を備えた骨板が、背鰭軟条部基底に沿って6〜7個。臀鰭基底に沿って9〜10個並ぶ。
体色は暗灰色で、成魚には体側中央部に淡色で縁取られた円く大きな1黒斑がある。この斑紋は死ぬと不鮮明になる。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

成魚の形質

頭部の背縁は丸い。口は大きく、前方に伸びる。背鰭軟条部と臀鰭の基底に骨質棘状板がある。体側中央に大きな黒斑がある。

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

卵の形質

卵は球形で、直径 1.9〜2.0 ㎜の分離浮性卵。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

生態

生息環境

普通、成魚は水深 100 m付近の貝殻混じりの砂泥質の海底近くに生息している。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

生息環境

大陸棚縁辺域の砂泥底に生息する。

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

食性

魚類、頭足類、エビ類などを食べる。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

食性

魚類を主に食し、ほかにイカ類、エビ類を食べる。

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

ライフサイクル

産卵期は冬から春で、東シナ海では1〜3月、関東では5〜6月。
全長 4 ㎜前後から体高が増加し、頭部が大きくなる。全長 7〜8 ㎜頃に、各鰭の条数は成魚とほぼ同数になる。
仔稚魚が採集されることが少なく、初期発生については不明な点が多い。幼魚は浅海の藻場に生息するが、成長するにつれて沖合深部に移動する。
雌は全長 30 ㎝前後になると成熟し始める。全長 25 ㎝以下では性比に大きな差異はないが、成長するにつれて雌の占める割合が高くなり、全長 30 ㎝を超えると全体の90%前後が雌となる。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

ライフサイクル

雌は体長 25 cm(4歳)、雄は 26 cm(4歳半)で成熟を始める。すべての個体の成熟は体長 28 cm(8歳)である。

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

産卵

産卵期は東シナ海では2~4月。

産卵場は対馬南岸~西方海域の大陸棚縁辺域である。

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

関連情報

漁獲方法

底曳網や1本釣りで漁獲されるが、市場に出荷されるのは稀である。とくに関西地方では、高級魚として扱われる。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

漁獲方法

底曳網で漁獲される。

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

味や食感

食べごろは春、とくに4〜5月にかけてが旬、白身の淡白な味である。
ごく鮮度のよいもの以外は、あまり刺身には適さない。火を通すと旨みが出るので、椀種や塩焼き、煮付けなどにして食べる。バター焼きや唐揚げにしてもよい。フランス料理ではよくブイヤベースやムニエルに使う。そのほか、グラタンやワイン蒸しにしたり、軽く火を通してマリネやシーフードサラダにもする。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

味や食感

刺身、煮付け、鍋物で食される。白身で美味である。

参考文献

  • 中坊徹次 2018 マトウダイ(マトウダイ属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 180.

最終更新日:2021-02-15 ハリリセンボン

その他

銀色の皮は釣りの擬餌鉤用素材として珍重されている。身から剥いだ皮はよく洗い、ガラス板などに貼り付けて乾燥させ、サビキや擬餌鉤に付ける。

参考文献

最終更新日:2020-07-15 En

種・分類一覧