- 解説一覧
- クエ(Epinephelus bruneus)について
クエ(Epinephelus bruneus)
【IUCN】絶滅の危険が増大している種
- 【 学名 】
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Epinephelus bruneus Bloch, 1793
基本情報
- 和名の解説
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① コヤリ、コヤスの転で「臥す」の転意。崩壊の意。音便で「クエ」となった。
② 「垢穢」は垢がついて汚れること。全体に暗褐色の薄汚い体色をすることから。
③ 若魚の体表に不規則な斑紋があるため、「九の絵」の意という説もある。
参考文献
最終更新日:2020-05-12 En
- 人間との関係
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和歌山県日高町阿尾の白鬚神社の「クエ祭り」がある。9月27日、その年に獲れた最大のクエを丸太棒に荒縄でくくりつけて神輿のようにして十数人が担いで「ソーリャ、ソーリャ、ソラコイ、ソラコイ」と練り歩きながら猿田彦大神に奉納する。
1.2 m 、24 ㎏ もあるモロコと呼ばれるクエを担ぐのは「頭尾衆」とよぶ若者、それを奪い鳥居をくぐらせまいと押し合い揉み合う別の若衆たち。お神酒が入っているから荒っぽい。見物者もはね飛ばされそうである。
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形態
- 成魚の形質
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体長 50〜80 ㎝ が多いが、時には 1.5 m に達する。体形はやや側扁する。体色は茶褐色からオリーブ色で、体側に6〜7本の黒褐色の横帯がある。頭に帯状紋があり、眼から後方にはっきり放射状に出ていることが多い。これらの暗色帯は老成魚では不明瞭となり、一様な黒褐色となる。
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生態
関連情報
- 味や食感
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秋から冬にかけて旬。白身で身はしまっており、歯ごたえがある。
長崎の名物のあら料理とはクエのことで、フルコースが楽しめるほど様々な料理法に向く食材である。刺身にするときは、冊におろしたのち、少しねかせると肉質も軟らかくなり、旨味も増す。ちゃんこなどの鍋物にも欠かせない。
焼いても煮付けても美味だが、揚げ物料理にも適している。ぶつ切りを唐揚げにしたものと野菜を一緒に炒めてあんを絡めるとボリュームのある一品になり、加える野菜やフルーツ、味付けによって中華風、洋風、南国風にと工夫できる。
また、皮と肉身の間のゼラチン質も美味で、ウロコを取って少し身を付けて削ぎ、湯引きしてポン酢などで食べるとよい。
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