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カワヨシノボリ(Rhinogobius flumineus)の分類 ハゼ科(Gobiidae)
カワヨシノボリ(Rhinogobius flumineus)の概要 ヨシノボリ属(Rhinogobius)

カワヨシノボリ(Rhinogobius flumineus)

【 学名 】
Rhinogobius flumineus (Mizuno, 1960)

基本情報

大きさ・重さ

全長:5 cm程度

参考文献

  • 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

分布

日本固有種で、富山県神通川付近及び静岡県富士川以南の本州、四国、九州北部、対馬、五島列島福江島に分布する。

関東地方の個体群は移植起源である。

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 カワヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 412.
  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

和名の解説

かつて、ヨシノボリと呼ばれていたものから本種が分離されたとき、川の中で一生を過ごすという特徴を持つため、この和名がつけられた。

参考文献

  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

別名・方言名

地方名:ゴリ(近畿地方・山陽地方・高知県:混称)、グズ(山陰地方:混称)、ドンコ(愛媛県・大分県:混称)、ジンゾク(徳島県:混称)、チチコ・ウルリ(岐阜県)

参考文献

  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.
  • 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

分類学的位置付け

スズキ目 ハゼ科 ヨシノボリ属

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 カワヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 412.
  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.
  • 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

人間との関係

流れの緩やかなところに生息し、動きが比較的鈍いため容易に採集できる。上手側に網を置き、下流から追い上げて採ると、砂が混じらない。

参考文献

  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

形態

成魚の形質

胸鰭の条数と脊椎骨数が、それぞれ15~17(~18)と28で、鰭条間が広く見える。キバラヨシノボリとアオバラヨシノボリを除くほかのヨシノボリ属の魚の(18~)19~22と26とは異なる。雄の第1背鰭は高く烏帽子形をしており長く、尻鰭は赤みを帯びる。腹鰭は横長である。腹面に近い胸鰭軟条の先端が幅広くなっている。

体側中央に7~10個の濃色の縦斑が1列に並ぶが、不明瞭なことも多い。頬には一般に小さな黒点が散在する。

産卵期の雌の腹部は黄色になり、雄では全身が黒みを増す。

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 カワヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 412.
  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

生態

生息環境

川の中・上流域の淵の周囲から平瀬にかけての流れの緩やかなところに生息する。

湖や池に生息しないだけでなく、川の生息域にダム湖が形成されるとその区間からは見られなくなる。このように止水域で生息できない理由は不明である。

参考文献

  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

食性

付着藻類や小型の水生昆虫を食べる。

参考文献

  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

ライフサイクル

孵化直後から底生生活に入り、海へは下らずに川の中だけで一生を送る。

参考文献

  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

産卵

5~8月に半ば砂に埋まった石の下面に大形の卵1層に産み付け、雄が保護する。日本では、卵は最も大きい。

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 カワヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 412.
  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

関連情報

味や食感

ヨシノボリ類の中では最も美味で、骨も軟らかい。

小形のものは唐揚げ、卵とじ、みそ汁に、大形のものは飴だきや佃煮にされる。

参考文献

  • 水野信彦 2001 カワヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . pp. 600-601.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

その他

地域ごとに遺伝的相違がある。

色斑で他種(トウヨシノボリなど)と見分けるのはやや難しいが、小型のプラケースなどに入れて胸鰭にピントが合うようにデジタルカメラで撮影すれば、ほぼ確実に同定できる。

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 カワヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 412.
  • 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

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