- 解説一覧
- ウツセミカジカ(Cottus reinii)について
ウツセミカジカ(Cottus reinii)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
【環境省】IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
- 【 学名 】
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Cottus reinii Hilgendorf, 1879
基本情報
- 大きさ・重さ
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全長:15 cm程度
参考文献
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
最終更新日:2020-09-15 ハリリセンボン
- 分布
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青森県~茨城県、静岡県~和歌山県、愛媛県を除く四国、琵琶湖周辺の河川に分布する。
参考文献
- 中坊徹次 2018 ウツセミカジカ(カジカ小卵型), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 346.
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- 生息状況
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岐阜県レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類。岐阜市レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類。
参考文献
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
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- 別名・方言名
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地方名:オコゼ・カジカ(琵琶湖周辺)
参考文献
- 後藤晃 1989 ウツセミカジカ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 668.
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- 分類学的位置付け
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スズキ目 カジカ科 カジカ属
本種を含む淡水カジカは分類学的に整理されておらず、カジカ小卵型と琵琶湖に生息するウツセミカジカ、日本海側のカジカ中卵型を同種とする場合は、それらを合わせてウツセミカジカとされる。
参考文献
- 後藤晃 1989 ウツセミカジカ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 668.
- 中坊徹次 2018 ウツセミカジカ(カジカ小卵型), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 346.
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
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- 人間との関係
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本種は、かつて木曽三川に非常に多く生息しており、木曽川の犬山鵜飼の漁獲量はアユ、オイカワに次ぐ第3位となるほど多かったとされている(丹波, 1954; 1967)。現在でも、木曽川・長良川・揖斐川のいずれの河川でも探せば見つかる程度には生息しているが、アユやオイカワに次ぐ密度とは程遠い。
参考文献
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
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形態
- 成魚の形質
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胸鰭軟条数は15~17本。頬部に2本の暗色線があり、尾柄が細長い。
参考文献
- 中坊徹次 2018 ウツセミカジカ(カジカ小卵型), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 346.
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- 卵の形質
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卵は直径 1.8~3.1 mmである。
参考文献
- 中坊徹次 2018 ウツセミカジカ(カジカ小卵型), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 346.
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- 似ている種 (間違えやすい種)
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カジカ大卵型に類似するが、胸鰭条数の数で区別できる(小卵型は15~17本)。
参考文献
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
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生態
- 生息環境
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河川の中・下流域の流れの緩やかな礫底に多いが、水深 60~80 mの深いところにも生息する。
参考文献
- 後藤晃 1989 ウツセミカジカ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 668.
- 中坊徹次 2018 ウツセミカジカ(カジカ小卵型), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 346.
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- 食性
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肉食性で、水生昆虫や甲殻類などの底生小動物を主に食べる。
参考文献
- 後藤晃 1989 ウツセミカジカ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 668.
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- ライフサイクル
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孵化した仔魚は川を流れ下り、湖に入って浮遊生活を過ごしたあと、全長 13~15 ㎜に成長して底生生活に移る。3~5月に稚魚になり、河川を遡上する。
琵琶湖流入河川のものは、琵琶湖を海代わりにする。
雌は2歳、雄は2~3歳で成熟する。
参考文献
- 後藤晃 1989 ウツセミカジカ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 668.
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- 産卵
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2月下旬~5月上旬に、流入河川の礫底にある浮石の下で産卵する。卵は石の下面に塊状に付着する。
参考文献
- 後藤晃 1989 ウツセミカジカ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 668.
最終更新日:2020-09-15 ハリリセンボン