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ムギツク(Pungtungia herzi)の分類 Cyprinidae
ムギツク(Pungtungia herzi)の概要 Pungtungia

ムギツク(Pungtungia herzi)

【 学名 】
Pungtungia herzi Herzenstein, 1892

基本情報

大きさ・重さ

全長:15 cm

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

分布

福井県・滋賀県・三重県以西の本州、香川県、徳島県、九州北部に分布する。ただし、琵琶湖内と流入河川ではまれである。

国外では、鴨緑江以南の朝鮮半島のほぼ全域に分布する。

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

別名・方言名

地方名:イシコツキ・クチボソ・トグチ(近畿地方)、ビナショ(静岡県)、ニナショ(大分県)

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

分類学的位置付け

コイ目 コイ科 ヒガイ亜科 ムギツク属

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.
  • 細谷和海 2018 ムギツク(ムギツク属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 106.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

人間との関係

雑魚として取り扱われることが多いが、肉は淡白で食用となる。

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

形態

成魚の形質

体は細長くやや側扁する。頭頂部は縦扁し、口は吻端にあって尖り、1対の口ひげがある。吻端から尾びれ基底までの体側に1本の顕著な黒い縦条を備えるが、全長 10 cm以上の成熟した個体では不明瞭になる。側線は完全。

頭部側線系の眼下管が眼上管および前鰓下顎管に連絡する点で、日本産モツゴ属の魚から区別される。

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

生態

生息環境

川の中・下流域やこれに連絡する灌漑用水路に生息する。

流れのゆるやかな川の淵や淀みに多く、岩盤・コンクリートブロックや沈水植物帯のすき間に潜んでいる。

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

食性

動物に偏った雑食性で、トビケラやユスリカ幼虫などの水生昆虫を、石をつつきながら食べる。

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

ライフサイクル

受精卵は水温22~25℃で約4~5日で孵化し、孵化後、仔魚は約1週間で卵黄を吸収する。仔稚魚は、はじめ群れをなして水面近くで浮遊しているが、成長とともに独立性を増し、半底生生活に移る。

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

産卵

産卵期は5~6月である。卵は大きな石の下面、岩盤の割れ目、水草、水面の浮遊木などに産み付けられる。

ギギ、オヤニラミ、ドンコと同所的に生息する河川ではこれらに托卵する。

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.
  • 細谷和海 2018 ムギツク(ムギツク属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 106.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

関連情報

その他

アジア大陸東部には本種と類縁関係にあるものが4種知られるが、そのうち中国南部に分布し、現在 Pseudorasbora elongata とされているものが本種に最も近縁と思われる。

参考文献

  • 細谷和海 1989 ムギツク, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 300-301.

最終更新日:2020-07-29 ハリリセンボン

種・分類一覧