- 解説一覧
- アブラハヤ(Rhynchocypris lagowskii)について
アブラハヤ(Rhynchocypris lagowskii)
- 【 学名 】
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Rhynchocypris lagowskii (Dybowski, 1869)
基本情報
- 大きさ・重さ
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全長:13 cm
参考文献
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
- 分布
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日本国内では東北地方から岡山県に分布する。
国外では、朝鮮半島の日本海側河川から沿海州にかけてと、中国東北部に分布する。
異亜種は朝鮮半島~ロシア北東部のレナ川に分布する。
参考文献
- 藤田朝彦 2018 アブラハヤ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 108.
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
- 和名の解説
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鱗が細かく、粘液のぬめりが強いため、「油」にちなんだ和名や地方名で呼ばれる。
参考文献
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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地方名:アブラッパヤ・ノメラッパヤ・ノメッチョ(静岡県:タカハヤと混称)、ヤナギバエ(長野県)、ヌメッチョ(愛知県)、アブラメ・アブラコ(滋賀県)
参考文献
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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コイ目 コイ科 ウグイ亜科 アブラハヤ属
属名については、ユーラシア大陸に広く分布するヒメハヤ属 Phoxinus に含める場合(中坊, 2013; 細谷, 2019)と、アブラハヤ類を含む極東アジアの近縁種群を Rhynchocypris 属とする場合(Sakai et al., 2006)がある。分子系統解析ではアブラハヤ類とヒメハヤ phoxinus phoxinus は大きく異なることが明確に示されている(Imoto et al., 2013)。
参考文献
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
- 人間との関係
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あまり食用にされることはないが、決してまずい魚ではない。
参考文献
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
形態
- 成魚の形質
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タカハヤによく似るが、本亜種の方がややスマートで特に尾柄が細く長い。頭部もやや細長く、眼はやや大きい。また尾鰭の切れ込みが深い。鱗は小さく、横列鱗数(特に上部横列鱗数)が多い。側線は完全で、体側のほぼ中央を縦走する。
体色は淡い黄褐色ないしやや緑色を帯びた灰褐色で、背部は濃く腹部は銀白色ないし淡い真鍮色である。背中線と体側中央に黒い縦条が走る。背中線上のものは頭部後方から尾びれまで連続する。体側中央の縦条は眼窩付近ないし、えらぶたあるいはその後方から尾びれ基部直前まで走り、尾びれ基底中央では黒点となっている。また体側にごく細かい小さな斑点が分布するが、体側中央の黒い縦条付近に集中し、背中線周辺や、側線より腹方にはほとんどないものが多い。
一般に雌の方が大きくなる。雌雄は生殖突起の形状で明瞭に区別できる。雄ではその先端が鋭く尖っているのに対し、雌ではまるい。産卵期には、雄の生殖突起の突出は特に著しくなり、また成熟した雌の吻はへら状にのびるが、その程度は個体によってさまざまである。
参考文献
- 藤田朝彦 2018 アブラハヤ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 108.
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
最終更新日:2021-02-12 ハリリセンボン
- 似ている種 (間違えやすい種)
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タカハヤ
参考文献
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
生態
- 生息環境
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主に河川の上流域から中流域にかけて棲む。魚類相の単純な川では、しばしば下流域でも見つかる。また池沼にも棲むが、岸近くで生活する。平野部では、湧水の流れる水温の低い環境に多い。
参考文献
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
- 2017 岐阜県の魚類, 第2版 - 書籍全体, 向井貴彦(著) 岐阜県の魚類, 第2版. 岐阜新聞社. .
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
- 食性
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雑食性で、淵や平瀬の底層にいて、底生動物やその流下物、付着藻類などを食べ、山間部に棲むものでは落下昆虫なども食べる。
参考文献
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
- ライフサイクル
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砂礫中の卵は1週間で孵化し、浮上した仔魚は淵尻の淀みの岸近くに集まり、表層に群れている。成長とともに中層、底層へと移り、さらには流れのあるところへと進出していく。
参考文献
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン
- 産卵
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産卵期は一般に春から初夏にかけて、中部地方や近畿地方では若アユが上ってくる時期とほぼ一致する。静岡県のような温暖な地方では早くて、4月下旬~5月下旬が盛期となる。
産卵場は主として淵や平瀬の砂泥底または砂礫底である。一度の産卵行動に参加するのは数十尾の大集団から、雌1尾と雄数尾の小集団まであり、この集団には実際の産卵には関係しない未成魚も含まれる。
参考文献
- 板井隆彦 1989 アブラハヤ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. pp. 270-273.
最終更新日:2020-07-22 ハリリセンボン