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Turbo sazaeの分類 Turbinidae
Turbo sazaeの概要 Turbo

Turbo sazae

【 学名 】
Turbo sazae Fukuda, 2017

基本情報

大きさ・重さ

殻高 10 ㎝
殻径 8 ㎝(管状突起を除く)

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最終更新日:2020-10-07 En

分布

北海道南部から九州、朝鮮半島南部に分布する。

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和名の解説

①ササエ(小家)の意。
②小さなエ(柄)のようなものを多くつけた貝の意。
③ササハルエダ(碍枝)の意。
④サヘデサカエ(塞手栄)の意。

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別名・方言名

サザイ、サダエ、サタベ、サザイガイ

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分類学的位置付け

リュウテンサザエ科

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人間との関係

季題は<春>
「巌あひに 生かしゐる火や 榮螺採る 十水」
「さし上げし 海女の手にある 榮螺かな 南風」
「大栄螺 殻に染めたる 茜潮 長谷川かな女」
「風花と 思ひて栄螺 蓋ひらく 和知喜八」

旬が春と重なるため、3月の桃の節句にハマグリと一緒に供える風習がある。江戸時代には生のものを供え、節句の翌日、潮入りの河川に放していたという。現在は調理したものを供える。

佐渡の「たらい舟漁」や房総の「海女漁」など郷土色あふれる漁法がある。
前者はたらいに乗ってのぞきメガネで水中を探し、カギのついた長い竿にサザエを引っかけてとる。後者は海女が海中に潜ってとる。

サザエ紋の使用家は『寛政重修諸家譜』に藤原氏支流の椿井氏、内藤氏の二氏とある。

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形態

成体の形質

巻貝。殻は拳形をしており、硬く重い。
螺層は6階を数える。各層は円みを帯びる。殻表には、貝殻の螺旋に沿うように螺旋状の肋(ろく)が走る。肩部には角状の管状突起が伸びるが、この突起が全く現れない個体もある。一般に外海に面した磯に生息する個体は管状突起が長く、内湾に生息する個体は突起が短かったり、全く消失していることが多い。
殻口は広く円い。殻口は厚い卵円形の白い蓋によって閉じられる。
殻表外面は灰褐色または赤褐色で、光沢はなく粗削り。殻表内面は真珠光沢が強い。

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卵の形質

緑色で、直径 0.2〜0.3 ㎜の沈性卵。多少の粘着性がある。

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生態

生息環境

浅海の岩礁域に生息する。外海に面した岬や半島の先端の岩棚や岩の下、岩礁の亀裂、大型海藻の生え際などに多い。

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食性

藻食性で、ワカメやアラメ、カジメ、ホンダワラなどの大型褐藻をよく食べる。
テングサ類などの小型紅藻や石灰藻なども餌料になる。

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ライフサイクル

産卵期は初夏から初秋。孵化幼生は1〜3日間、浮遊生活を送りながら成長する。この時期の幼生は、ほとんど摂餌しない。
殻長が 0.3 ㎜前後になると、底生生活に移行する。底生移行期の稚貝は、水深 1〜10 mの海底に着底し、とくに水深 2〜3 mに多い。
着底稚貝は、海底で匍匐(ほふく)生活をしながら付着珪藻などを食べて成長し、次第に沖合の深場へ移動する。
殻高 6 ㎝未満の個体は水深 10 m以深にはあまり出現しないが、殻高 7.5 ㎝以上の個体は水深 30 m前後まで出現する。
成長量は生息場所によって差が見られ、山形県の飛島では2歳で殻長 3〜4 ㎝、3歳で 5 ㎝前後、4歳で 5〜6 ㎝に成長するが、千葉県の小湊では1歳で殻長 2.5 ㎝前後、2歳で 5 ㎝前後、3歳で 8 ㎝前後、4歳で 10 ㎝前後に達する。
生息水温が14℃以下になると成長量が低下し、10℃以下では成長しなくなる。
殻長 8 ㎝前後で成熟する。寿命は7年前後。

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産卵

産卵水温は23〜24℃で、生息水温が20℃前後から急激に25℃前後まで上昇する時期に産卵する。

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特徴的な行動

足裏は中央の縦溝で左右二葉に分かれ、これを交互に動かして歩く。

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関連情報

漁獲方法

刺網や潜水、貝突きによって漁獲される。貝突きは、船上から箱メガネを使って海底のサザエを探し、サザエを見つけると長い柄の先に三叉の金具がついた漁具を操って、三叉の間にサザエを挟み込んで採集する方法である。

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味や食感

新鮮なものは刺身にし、ほかに壺焼き、酢の物など鮮度によって調理法を変える。
肝先は煮付けなどにする。
産卵期である夏の直前が美味い。

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その他

貝殻の色は餌にする海藻の種類によって変化する。一般にテングサ類だけを食べていると殻は白っぽい縞模様になり、アラメやカジメだけを食べると黒褐色になるといわれる。

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種・分類一覧